(【プレイヤー】の攻撃でヘルの動きが止まる。それと同時に不穏な気が消えていく。)
【プレイヤー】
??雰囲気が変わった?あなたはいったい…
ヘル
私を救ってくれたのはあなたですね。ありがとうございます。
(ヘルが近づいてきて【プレイヤー】の頬にキスする。)
【プレイヤー】
うわわっ…な…何をするんですか?!
(地獄の女神と呼ばれた女とは思えない屈託のない笑顔を見せる。)
ヘル
ふふっ…私はヘル。ロキ三兄妹の末っ子。
すべてに終わりを告げる運命の女神。
ヘル
突然ゲートが開いた時に、時空の隙間で[時空間の虫]に捕らわれてしまったようです。
【プレイヤー】
では、今の戦いは本意ではなかったということでしょうか?
ヘル
はい。私は元の世界で[神々の黄昏]が訪れた時に、すべてに滅亡を告げ…
ヘル
新たな再生と共に生まれ変わる人類を導く使命を持った女神です。
ですから、私の使命と関係のないことはしません。
ヘル
ふふ…ロキはああ見えても最古神の兄弟。
運命が彼を不要とするまでは誰も近づけない存在です。
【プレイヤー】
とにかく、正気を取り戻したようでなによりです。
ヘル
勇敢な若者よ…あなたはこのまま進むべき道を進みなさい。
私は時空の安定を待って故郷に帰ることにします。
ヘル
もちろん父と兄弟も連れて行きますから、心配しないでくださいね。
ヘル
いえ…いみじくも神と呼ばれる存在が操られていたのですから、お礼を言わなければならないのは私の方です。
ヘル
いくら正気を失っていたとはいえ、この私が人間と光の戦士を勘違いするとは…。
ヘル
ふふ…あの冒険者がこの世界で果たすべき役割が少しわかりましたね。