(不死鳥を包む青い炎がだんだんと薄れていく。しばらくして、ジョアン・ファームの姿が少しずつ現れはじめる。)
(ジョアン・ファームの声とともに消えかけていた青い炎が再び燃え上がる。)
ジョアン・ファーム
本当に愚かだね。今誰と戦っているのかすらわからないの?
それすら理解できないくせに、もう終わり…ですって?
ジョアン・ファーム
いいわ…新たに得た力を試してやろう。
今度も堪えることができるかしらね。
ジョアン・ファーム
アガシュラの真の姿を見せてやろう。
(ジョアン・ファームの言葉に巨大な力の蠢きを感じる。)
【プレイヤー】
(深淵…体が動かない…これはいったい…)
(【プレイヤー】を禍々しい力の渦が包みこみ始める。)
ジョアン・ファーム
自分が信じてきた正義と摂理…それがどれほど無意味なものかを感じるだろう?
ジョアン・ファーム
さあ…闇を彷徨うがいいい…二度と起き上がれないようにな。
(薄れゆく意識の中で聞こえてきた誰かの声で【プレイヤー】は踏みとどまった。そして、今度はジョアン・ファームが苦しみ始めた。)
【プレイヤー】
う…これは?なんとか助かったようだけど…なぜジョアン・ファームが…
ジョアン・ファーム
ぐあああっ!!消えろ!!この人形がっ!!
(ジョアン・ファームの前にぼんやりと少年の姿が見える。それはまるで何かの魂のようだった。)
【プレイヤー】
(イリス?違う…イリスと似てる感じだけど…あれはイリスじゃない。)
ジョアン・ファーム
…たかが人形ふぜいが…私の頭の中から出て行け!!
なぜお前がここにいるんだ!!
???
[…私がまだあなたが作った人形に見えるの?哀れな子…]
(苦しそうな表情のジョアン・ファームがふらつきながら外に出ようとしている。)
ジョアン・ファーム
…私が退くことを幸運だと思うんだな。
(ジョアン・ファームは倒れている黒月姫をしばらく見つめ、姿を消した。)
(黒月姫が意識を失ったまま何かを言ったようだが…もうその声は聞こえない。)
【プレイヤー】
まずは黒月姫を助けなければ。シノさんの所へ…
(黒月姫を抱き抱えると、目元に浮かんだ涙が桜の花びらのように舞い散った。)