テング
なかなかの腕前だ。もう一度見せてもらおうか。
(テングが【プレイヤー】の姿を見て、その後ろから来る人の気配を感じとった。)
(テングが後ろに下がって目を閉じて小声で何かを呟いた。)
(黒月姫が慌てた表情で小さくなったテングの姿を見つめる。)
黒月姫
テング様…呪術に支配されたのではなかったのですか?
テング
姫よ…ワシを過小評価しすぎではないか?
お前の両親、そしてその先祖たちもワシを支配するのは無理だっただろう?
黒月姫
じゃあさっきの強力な気はどういうことですか?
テング
素質のある者に出会ったのでな。少し手合わせをしていただけだ。
テング
ハハハ…お前が気にすることはない。
お前にはお前の使命があるのだろう?
(テングが黒月姫と話した後、ふと【プレイヤー】の顔を見つめる。)
テング
お前…何か伝えることがあったのではないか?
【プレイヤー】
(黒月姫とテングにジョアン・ファームに出会った話をする。)
(黒月姫の顔が少し青ざめると、テングが姫の様子をうかがう。)
黒月姫
ジョアンにも何か理由があるのじゃろう…じゃが…
黒月姫
イリス…あの女が間違いを犯したからじゃ。
イリスの愚かな行為がこの世界を危機に陥れたのじゃ!
黒月姫
確かにわらわは見た…時空の向こうでイリスのせいで現れた多くの魔王の姿を…
【プレイヤー】
(お姫様はいったい何を見たのだろう…)
黒月姫
ジョアンはそれを阻止したかったのじゃ…きっと今も…
黒月姫
知らぬ!聞きたくない!ジョアンを探さねば。
何を考えているのかはわからないが、わらわが行かなければ…
テング
姫… 己が信じたくない現実を受け止められぬとは…。
テング
だが、それもまた致し方ないことなのかもしれないな。
テング
お前…黒月姫のことを頼めるか?
強がってはいるが、まだまだ子供なのだ。
テング
ああ…ハヤトのところに行ってみるといい。
お前が今すべきことがわかるだろう。
(ひととおり話し終わると、テングはどこからか吹いてくる風に乗って消えた。)
【プレイヤー】
ところで私がすべきことって何だろう?