シナリオクエスト

激戦!隼の城

(黒月城の前で黒月城主が厳しい表情をして立っている。)
黒月城主
ああ…いくら娘とはいえこれは…
【プレイヤー】
こんにちは、城主様。
黒月城主
おお…【プレイヤー】!よく来てくれた!!
おかげで少し元気になったよ。
黒月城主
ハハ…ハ…。
【プレイヤー】
本当に大丈夫ですか?
黒月城主
私は大丈夫だ。
黒月城主
こんな時にあなたに会えるとは、私は本当に運がいい。
黒月城主
元気だったかね?
黒月城にまた来たところを見ると、きっと何が用があるのだろう?
【プレイヤー】
はい。このことを伝えていいのかわからないのですが…。
黒月城主
どうした?話してみなさい。
【プレイヤー】
では…。
【プレイヤー】
(黒月城主にジョアン・ファームに会った話を伝える。)
黒月城主
そうか…会ってしまったか。
黒月城主
姫には伝えたくないことだが…仕方があるまい。
黒月城主
だが、この話は君から直接伝えてほしい。
君の話なら聞いてくれるはずだ。
【プレイヤー】
直接お姫様に話すのですか?
【プレイヤー】
私のことをあまりよく思ってないと思うのですが…
黒月城主
そんなことはないさ。
【プレイヤー】
(本当かなぁ…)
黒月城主
今、姫はふくろう城に隠れている敵勢力の残党と戦っている。
わらわが全部処理する…と言ってきかなくてな。
黒月城主
それが心配でしょうがなくてね。ハハハ…親バカだと思うだろう?
【プレイヤー】
では、お姫様を手伝えばよいでしょうか?
黒月城主
そうだ。頼んでもいいだろうか?
【プレイヤー】
はい、わかりました。
黒月城主
頼んだぞ。…きっと姫は激しい反応を見せるだろうから気をつけてくれ。
【プレイヤー】
わかりました。お姫様に伝えてきます。
黒月城主
よろしく頼む。
【プレイヤー】
それでは行って来ます。

(黒月姫の姿が見える。刺客に囲まれて戦闘中のようだ。)
【プレイヤー】
お姫様、大丈夫ですか?
黒月姫
お前…もしかして助けに来てくれたのか?
【プレイヤー】
(危機的状況に見えたけど、思ったより平気そうだ…。)
【プレイヤー】
はい、お手伝いします。
黒月姫
油断するな!
【プレイヤー】
わっ!
(黒月姫の弓が【プレイヤー】の後ろから現れた刺客を正確に射抜いた。)
黒月姫
ふう…ここはいいじゃろう。わらわが自分で片付ける。
お前は逃げた残党を追いかけるのじゃ。
黒月姫
それと…
【プレイヤー】
何ですか?
黒月姫
念のため話しておこう…テング様が呪術で束縛されておる。
だからもし、会ってしまったらすぐに逃げるのじゃ、わかるな?
黒月姫
お前が相手にできる相手ではない。
【プレイヤー】
はい、わかりました。
黒月姫
よし、ならば行け。
黒月姫
…………

テング
なかなかの腕前だ。もう一度見せてもらおうか。
【プレイヤー】
あの…大丈夫ですか?
テング
お前はこの状況でも私を心配しているのか?
(テングが【プレイヤー】の姿を見て、その後ろから来る人の気配を感じとった。)
テング
黒月姫か。
黒月姫
テング様…おやめください!
テング
来るとは思っていたが早すぎたな。
黒月姫
え?
テング
お前がそう望むのなら、止めておこう。
(テングが後ろに下がって目を閉じて小声で何かを呟いた。)
【プレイヤー】
ふう…危なかった。
(黒月姫が慌てた表情で小さくなったテングの姿を見つめる。)
黒月姫
テング様…呪術に支配されたのではなかったのですか?
テング
姫よ…ワシを過小評価しすぎではないか?
お前の両親、そしてその先祖たちもワシを支配するのは無理だっただろう?
黒月姫
じゃあさっきの強力な気はどういうことですか?
テング
素質のある者に出会ったのでな。少し手合わせをしていただけだ。
【プレイヤー】
テングになる素質?
テング
ハハハ…お前が気にすることはない。
お前にはお前の使命があるのだろう?
【プレイヤー】
はい。
黒月姫
ふう、余計な心配をしてしまいました。
テング
すまなかったな、姫よ。
黒月姫
いえ…
(テングが黒月姫と話した後、ふと【プレイヤー】の顔を見つめる。)
【プレイヤー】
テングさん?どうしたのですか?
テング
お前…何か伝えることがあったのではないか?
【プレイヤー】
そうだ!あ…それが…
黒月姫
何じゃ?早く言うのじゃ。
【プレイヤー】
はい。それでは…
【プレイヤー】
(黒月姫とテングにジョアン・ファームに出会った話をする。)
(黒月姫の顔が少し青ざめると、テングが姫の様子をうかがう。)
テング
大丈夫か?
黒月姫
テング様…わらわは大丈夫です。
テング
そうか…ならば…
黒月姫
テング様…少しお待ちください。
テング
…わかった。
黒月姫
ジョアンにも何か理由があるのじゃろう…じゃが…
【プレイヤー】
黒月姫
イリス…あの女が間違いを犯したからじゃ。
イリスの愚かな行為がこの世界を危機に陥れたのじゃ!
黒月姫
確かにわらわは見た…時空の向こうでイリスのせいで現れた多くの魔王の姿を…
【プレイヤー】
(お姫様はいったい何を見たのだろう…)
黒月姫
ジョアンはそれを阻止したかったのじゃ…きっと今も…
テング
姫よ…お前も知ってるだろう?
黒月姫
知らぬ!聞きたくない!ジョアンを探さねば。
何を考えているのかはわからないが、わらわが行かなければ…
(黒月姫は話が終わるやいなや、急いで外に出た。)
テング
姫… 己が信じたくない現実を受け止められぬとは…。
テング
だが、それもまた致し方ないことなのかもしれないな。
(テングが【プレイヤー】の顔を見つめる。)
【プレイヤー】
テングさん?
テング
お前…黒月姫のことを頼めるか?
強がってはいるが、まだまだ子供なのだ。
【プレイヤー】
はい…わかりました。
テング
早く姫を追いかけてくれ。
【プレイヤー】
お姫様…
テング
近いうちにまた会うことになるだろう。
テング
ああ…ハヤトのところに行ってみるといい。
お前が今すべきことがわかるだろう。
(ひととおり話し終わると、テングはどこからか吹いてくる風に乗って消えた。)
【プレイヤー】
行ってしまったか。
【プレイヤー】
ところで私がすべきことって何だろう?
【プレイヤー】
…………