シナリオクエスト

古代庭園ゼナディア

(美しい海辺だ。見ているだけで心が洗われるような気持ちになる。)
【プレイヤー】
とても美しい海辺だけど…あの遺跡は何だろう?
【プレイヤー】
この遺跡については何も聞いていないな。
【プレイヤー】
それにしても美しい場所だ…。
(しばらく海の向こうの遺跡を眺めていた【プレイヤー】の耳元に不思議な声が聞こえてきた。)
???
ついに…
【プレイヤー】
え?この声はどこから…もしかして、あの石塔?
(海辺の小さな丘の上に建てられた石塔が見える。)
【プレイヤー】
(石塔が私を導いているようだ。)
???
ついにこの日が来た…
(少女の姿がうっすらと見えた。何か言っているようだが…よく聞こえない。)
【プレイヤー】
私に言っているのですか?
少女
…………
(少女が無言でうなずく。そして海の向こうの遺跡を見つめ、少女は消えてしまった。)
【プレイヤー】
アトランティスに行かなければならないんだけどな…
【プレイヤー】
(でも…あの少女のことがどうしても気になる…)
【プレイヤー】
あの遺跡にはどうやって行けばいいのだろう。
【プレイヤー】
もしかして、あの石塔に何か…
(ふと見ると、石塔がうなりをあげ、振動している。)
【プレイヤー】
これはいったい…
(ゼナディアに移動するには、[石塔から移動する]を選択してください。)

(不思議な感じがする遺跡の中は、モンスターがうろつき、複雑な道が広がっている。)
(奥の方で話をする二人の人物が見える。)
【プレイヤー】
ここをよく知っている人なのかな?一度話を聞いてみよう。
???
私の力ではモンスターを倒すだけでも大変ですね。
???
いいえ、ベルク。あなたのおかげで助かりました。
ベルク
少し休んでから、もう一度やってみましょう。
これでだめなら、鋼の都市から人を集めてきましょう。シスターマリス。
シスターマリス
ありがとうございます。
あら?あの方はベルクさんが呼ばれたのですか?
ベルク
え?私は誰も呼んでいませんが…誰だろう。
シスターマリス
あそこに…
【プレイヤー】
こんにちは。お話中に申し訳ありません。
ベルク
冒険者のようですが、どうやってここまで来たのですか?
【プレイヤー】
私は【プレイヤー】です。イリスを探す旅をしています。
【プレイヤー】
(ベルクトとシスターマリスに、旅の始まりからここまでの経緯を簡単に説明する。)
ベルク
不思議ですね…あの石塔が一種の伝送装置だったということか。
おっと…あいさつが遅れてしまいましたね。
ベルク
私は鋼の都市出身のエンジニア、ベルクです。
こちらはシスターマリスです。
シスターマリス
お会いできて光栄です。
【プレイヤー】
ところでここはどこなのですか?
シスターマリス
ここは古代庭園ゼナディアという場所です。
【プレイヤー】
古代の遺跡…ということでしょうか?
シスターマリス
えっと…
ベルク
それは私が説明しましょう。
あなたの言うとおり、ゼナディアは古代遺跡です。
つい先日、オルカ海辺に突然姿を現したのです。
【プレイヤー】
そんなことがあるのですか?
ベルク
私も最初は信じられませんでした。
私の師匠であるイカロスが海辺を散歩中に見つけのです。
ベルク
ここを探査すると言ったきり、急に連絡が途絶えたので、探しに来てみたら本当に古代遺跡があったというわけです。
ベルク
それでここを探していたら、シスターが師匠が作った機械と格闘していた…というわけです。
ベルク
こんな機械の塊を置いてどこに消えたのか…本当に責任感がない人なんだから…。
ベルク
おかげで私がこうやって苦労しているというわけです。
【プレイヤー】
そうですか。
シスターマリス
【プレイヤー】さんでしたよね?
イリスという方を探していらっしゃると…
【プレイヤー】
はい。
シスターマリス
なぜかあなたには伝えなければならない気がしたのです。
【プレイヤー】
え?もしかしてイリスについて何か知っているのですか?
シスターマリス
いいえ、私が知っているのはセレス様のことです。
ベルク
…シスターマリス。すいませんが、少し下がっていてください。
シスターマリス
ベルクさん?
ベルク
【プレイヤー】さん。まずは、こいつらの処理を手伝っていただけますか?
【プレイヤー】
はい、お手伝いします。
シスターマリス
(やはりこの方は…)

ベルク
素晴らしい力をお持ちですね。
こんなに簡単にあいつらを倒すなんて…。
シスターマリス
飲み物を用意しましたよ。
【プレイヤー】
ありがとうございます。では、早速先ほどの話を聞かせてください。
ベルク
驚かないでくださいね。
シスターマリス
ベルクさんを除いたこちらにいる神官とシスターは、女神セレス様に仕えるプルトンドラゴンです。
【プレイヤー】
(話の内容に驚き、口の中の水を噴き出してしまった。)
【プレイヤー】
す…すみません。ドラゴン?でも…どう見ても人間の姿なのに…
シスターマリス
プルトンドラゴンはセレス様の意志によって創られた龍族なのです。
シスターマリス
時はまさに魔王との決戦…セレス様が敗れ、混沌の領域に戻る瞬間…
シスターマリス
私たちの時空間は停止しました。
その忘却の空間に閉じ込められ、私たちは永遠の時を過ごしてきました。
シスターマリス
ごく稀に声をかけてくる人がいましたが…それも誰だかはわかりませんでした。
【プレイヤー】
シスターマリス
ですから、私はあなたが思っているより長い年月を生きているのです。
【プレイヤー】
どうやって戻ってきたのですか?
シスターマリス
私にもよくわかりません…ただわかっていることは、ずいぶんと時間が経っていたということだけ。
シスターマリス
セレス様が戻してくださったと思ったのですが、それは違ったようです。
【プレイヤー】
そうですか…ですが、何か理由があるはずですね。
シスターマリス
はい。ですから、今の時代に合った姿でセレス様が戻られる時を待っているのです。
ベルク
…ということなのです。
シスターマリス
冒険者さん…もしかしてあなたはデル族なのですか?
【プレイヤー】
いいえ、私は違います。
もちろんデル族のことを知っていますが…
シスターマリス
ベロラスの冒険者たちは昔、ゼナディアをとても愛してくださいました。そしてデル族も…
【プレイヤー】
(ベロラス?昔のベロスの呼び名だろうか?)
シスターマリス
では、あなたはこれからどうされるのですか?
【プレイヤー】
せっかくここまで来たので、もう少し見て回ろうと思います。
シスターマリス
とても広い場所なので気をつけてくださいね。
【プレイヤー】
…あの…何かお手伝いできることはありませんか?
ベルク
さて、それでは私は師匠を探しに行きますね。
(ベルクがつかれた足取りで去っていった。)
シスターマリス
では冒険者さんのお言葉に甘えて…
シスターマリス
ゼナディアが姿を現したことで、この場所の力を狙う不敬のモンスターがいます。
シスターマリス
ですが、どこに潜んでいるかわからないので、私たちも探しているところなのです。
そこで、あなたにもお手伝いいただきたいのです。
シスターマリス
そして、[神聖な破片]を、私のことろに持ってきてほしいのです。
【プレイヤー】
はい、わかりました。
すぐに行ってきます。

【プレイヤー】
えっ?それはどういう…
(シスターマリスが目を閉じると、眩い光があたりを包む。)
【プレイヤー】
うっ…
【プレイヤー】
これは…なんて暖かな光…

【プレイヤー】
ここは…
(神聖な輝きを放つ木が風にゆれている)
【プレイヤー】
あなたは…
(少女の姿が浮かびあがる…何か言いたそうな表情だ。)
【プレイヤー】
話したい…こと…?
少女
ついに…この日が来ましたね。
少女
私はあなたを…長い間待っていました。
(うっすらと見えていた少女の姿が、徐々に鮮明になってくる。)
【プレイヤー】
…長い間待っていたというのはどういうことですか?
(少女は優しい笑みを浮かべて言った。)
少女
ここまで来るのは大変だったことでしょう。
【プレイヤー】
(この感じは…イリスの名を聞いた時と似ている…)
【プレイヤー】
ずっとここにひとりでいたのですか?
少女
(少女の目に浮かんだ涙が零れ落ちる。)
少女
…私のことをご存じなのですか?
【プレイヤー】
いえ…ただ知り合いに似ているなって…あなたを見た時にふとそう思ったのです…。
【プレイヤー】
ああ…この人はきっと寂しいんだろうなって…。
少女
そう…さすがはイリスが連れて来た子ですね。
【プレイヤー】
イリスを知っているのですか?
少女
イリス…いえ、デル族は私が創り出した存在。
少女
私が愛するこの大地、そして光の種として生まれ落ちた子供たち。
今となっては二度と見ることはできない…。
【プレイヤー】
ではあなたが…
少女
イリス…あの小さな子だけが今も力を尽くしています。
(少女が流れる涙をぬぐって笑う。)
少女
イリス…ああ私の可愛いイリス…あの子が苦しんでいるのはすべて私のせいなのです。
【プレイヤー】
イリスは…イリスは大丈夫です。
必ず私が助けてみせます。
少女
…ありがとう。
少女
…………
少女
今語っているのはゼナディアの残像…もうすぐ消えてしまうでしょう。
その前にあなたに渡したいものがあります。
【プレイヤー】
女神様…セレス様…
セレス
そう…私の名はセレス。
セレス
オルカ海辺に最初の星の光が降り注いだ時代に…生命と歌の種をまいた。
セレス
脆弱な私の存在…たとえこの時代の破片として消えてしまったとしても…
セレス
世界のためにデル族を残したように、私に残る力のすべてをこの若い冒険者に残しましょう。
セレス
ジエンディアに息づく命よ…ここに月と花と草木の主であるセレスがこの者の未来を祝福しましょう…。
(セレスが冒険者に向かって手を伸ばすと、光輝く木の息吹が冒険者を包む。)
【プレイヤー】
セレス様…
セレス
イリスをお願いします…
セレス
あの子は幸せにならなければならない…
(セレスの残影が徐々に薄くなっていく…今にも消えてなくなりそうだ。)
セレス
また会いましょう…
セレス
いつか皆がひとつになる…その時まで…
【プレイヤー】
セレス様…セレス様!!
(セレスの姿は消えてしまった。)
【プレイヤー】
…………
【プレイヤー】
イリス…君はいったいどこにいるんだ?
【プレイヤー】
セレス様…
【プレイヤー】
ここでセレス様に会えたのは…決して偶然ではありませんよね?
【プレイヤー】
…約束します。
【プレイヤー】
イリスに会って、必ずセレス様のことを伝えます…。
(光輝く木が再び風にゆれる。)
【プレイヤー】
暖かい…なんて心地よい風なんだ…
【プレイヤー】
…………

シスターマリス
冒険者様、大丈夫ですか?
急に気を失ったので驚きました。
【プレイヤー】
ここは…シスター、私は大丈夫です。
シスターマリス
よかったです。
【プレイヤー】
あの、シスター…
シスターマリス
はい?
【プレイヤー】
それが…
【プレイヤー】
(セレス様の残影に会ったことを簡単に説明する。)
シスターマリス
そう…ですか。
【プレイヤー】
シスターはセレス様を探していると言っていましたが…どうして私をあそこに行かせたのですか?
シスターマリス
違います。これはセレス様のお導きなのです。
もしかしたら私の知らないセレス様にお会いしていたのかもしれませんね。
シスターマリス
冒険者さんが求めるイリスさんがデル族の唯一の子孫であるならば…このすべてはセレス様からのご縁…
シスターマリス
きっとセレス様が冒険者様を信じておられるということでしょう。
シスターマリス
私にもセレス様の加護が感じられます。
ありがとうございます、冒険者さん…こんな気持ちは本当に久しぶりです。
【プレイヤー】
私は何も・・・
シスターマリス
私たちはこれからも、この場所を再建しながらセレス様のメッセージを伝え、イリスさんを助けることを考えてみましょう。
【プレイヤー】
ありがとうございます。それでは私は行きますね。
シスターマリス
はい。あなたの行く道にセレス様のご加護があらんことを。
【プレイヤー】
(確かアトランティスに行くには、オルカ海辺にある潜水艇に乗れと言っていたな。)
シスターマリス
…………
シスターマリス
セレス様…セレス様が愛した世界は今も本当に美しいままです。
ですが…