(龍京のように華麗で古風な建物がいっぱい建っている。)
(レインと呼ばれた女性が、隠れる場所を探してきょろきょろとあたりを見回す。)
レイン
もうっ!しょうがないわね。
ハヤトにこのまま捕まるわけにもいかないわ。
(レインは道路のそばに流れる川を目がけて身を投じた。)
(水中からレインが顔を出した。何事もなかったかのように、巧みな動きでどこかへと向かっていく。)
???
ふう…逃がしたか。こんなことをしている場合ではないのだが…。
(人ごみの中からひとりの男が出てきて、心配そうな表情で川を眺める。人々の様子から察するに、彼がハヤトという人物らしい。)
ハヤト
無理に城に侵入して捕まっては皆が大変になるというのに…。
まったく仕方のないやつだ。
レイン
ふう…お気に入りの服が汚れちゃうから水には入りたくなかったんだけどね。
レイン
私とあそこの黒月城に住むお姫様、黒月姫は友達なんだ。
最近、黒月城の雰囲気がおかしいと思って、心配で見に行ったんだ。
レイン
そしたら追い出されたんだよ!!
ムカついて忍び込んでやろうと思ったんだけどなかなかうまくいかないね。
さっきもバレて追われていたところなんだ。
レイン
特にあのハヤトってやつは普通じゃないね。
普通の忍者達より全然強い。でも…それでも私は必ず忍び込んでやるんだから!
【プレイヤー】
(レインにハヤトが言った独り言の内容を話した。)
レイン
へぇ…そうなんだ。うーん、どうしようかなー。
レイン
ねえ、あなた。
その服装から察するに、冒険家よね?
レイン
冒険者は依頼を受けて動くって話だけど、あなたもそうなの?
私が正式に依頼したら、私を助けてくれるの?
(レインが【プレイヤー】の顔を悲しそうな目で見てくる。)
【プレイヤー】
仕方ありませんね。それで、私は何をすればよいのですか?
レイン
大した事じゃないわ!城に忍び込んで黒月姫に会ってほしいの!
お姫様に会えたら、この手紙を渡してちょうだい!
レイン
レインがとっても心配しているって伝えてね。
報酬はちゃんと準備するからさ。
(レインから半ば強制的に【プレイヤー】に手紙を握らされる。)
【プレイヤー】
(やれやれ…引き受けたには行ってみるしかないな。)
レイン
黒月城はこのまままっすぐ行けばいいわ。
それじゃ、お願いね!