シナリオクエスト

剣花シャオ

(シャングリラの奥の方が騒がしかったので見に行ってみると、ひとりの女性が巨大モンスターと対峙している。)
(モンスターが今にも女性を踏み潰してしまいそうだ。だが、その女性も素早い動きでモンスターの動きをけん制している。)
???
道に迷いし玄武よ。これ以上あなたを先に進ませるわけにはいきません。
【プレイヤー】
シャオ?
【プレイヤー】の声に、その女性は驚きの表情で後ろを振り向いた。
???
あなたは?なぜ私の名前をを知っているのですか?
いや、それより、誰も入れない結界を張ったはずなのに、どうやってここに…。
シャオ
くっ…そんなことより、早く逃げてください!!
(シャオの言葉を遮るように、玄武の目つきが変わった。)
【プレイヤー】
うっ…これは…
【プレイヤー】
(玄武は動いていないはずなのに、目の前に近付いてくるような感覚だ。体が硬直して…何かに縛られているような感じだ…)
シャオ
しっかりしてください!
【プレイヤー】
頭が…くらくらする…
【プレイヤー】
…………
シャオ
危ないっ!!
(玄武から怪しい気配を感じた瞬間、シャオが【プレイヤー】の前に立ちふさがった。)
シャオ
ぐっ!
(シャオが玄武の攻撃を受けて吹き飛ばされる。)
【プレイヤー】
だ…大丈夫ですか?!
シャオ
ううっ…私は…大丈夫です。
【プレイヤー】
私もお手伝いします。少し動きづらいですが、それでも…
シャオ
いえ、いったん退きましょう。
あのモンスターはあなたが相手にできるようなものではありません。
【プレイヤー】
ですが…私のせいで怪我を…
???
やれやれ…心配で来てみれば、あまり良い状態ではないようだな。
(どこからか女性の声が聞こえてくる。)
???
おい…しばらくそこでじっとしてろ。
(その女性の声で玄武が慌てたように後ろに下がった。)
【プレイヤー】
えっ?
【プレイヤー】
(その瞬間…全身を縛っていた力が消えて、体が軽くなるのが感じられる。)
シャオ
…ユンファ様。
???
さあ、今だよ。二人ともこっちにおいで。

チェン老師
おお…ユンファじゃないか。
???
はいはい。ユンファはここにいますよ。
ユンファ
あら?シャオは気を失っちゃったようね。
きれいな顔が台無し。
チェン老師
おお…君もよくやってくれた。
【プレイヤー】
老師…
チェン老師
うむ…話す力が残っているなら大丈夫そうだな。
【プレイヤー】
はい…あの方に救っていただきました。
チェン老師
神仙並みの力を持った者でなければ、玄武に会うこともその力から抜け出すことも難しいだろう。
【プレイヤー】
ということは…
【プレイヤー】
(あの女性も神仙並みということか。)
チェン老師
…君の想像どおりだよ。
ところで玄武はもうこちらに来るつもりはなさそうだな。
ユンファ
老師の気配を察して、近づくことができないでいるようですね。
チェン老師
それは良かった。ははは。
ユンファ
玄武はあれでなかなか知能が高いようですからね。
チェン老師
私の代わりに、君が仕留めてくれてもよかったんだがね。
ユンファ
いえ、私程度の力ではまだまだ老師にはおよびません。
チェン老師
そうか…
ユンファ
それに、やはりこれは人間たちの手で解決しなければならない問題ですから。
【プレイヤー】
(神仙たちの話なので、何のことか全然わからないな…)
(しばらく神仙たちの会話が続いた後、シャオが目を覚ました。)
シャオ
チェン老師…それにユンファ様…
【プレイヤー】
シャオ!気がついたんですね。
シャオ
はい、ご心配をおかけしました。
チェン老師
気がついたようだな。怪我の様子は…うん、これなら大丈夫そうだ。
ユンファ
老師…大事な弟子が怪我をしたというのにそれだけですか?
シャオ…ちょっと顔を見せなさい。
ユンファ
ああ…このきれいな顔に擦り傷が。
玄武め…許さん!
シャオ
ユンファ様、私は大丈夫です。
修業が足りず、ご心配をおかけして申し訳ございません。
ユンファ
はあ…もういいですよ。しばらくはあんな敵は相手にするな。
シャオ
これでは龍京を守ることなんてできませんね…。
【プレイヤー】
シャオ…あまり自分を責めないでください。
チェン老師
そうそう、こんなことで悩まなくても良い。
シャオ
はい…
チェン老師
あのモンスターは今すぐ私が…
ユンファ
老師!神仙の道を歩む弟子がいくら困っているとしても、私たちが口を挟んではいけません。
シャオ
そうでした。紹介がまだでしたね。
【プレイヤー】
私は【プレイヤー】…と申します。ジョエとムーウェンから言われて、龍京に来たのですが…
【プレイヤー】
(簡単な自己紹介をして、龍京の人たちがシャオを探していることを伝えた。)
シャオ
多くの方々に心配をかけてしまったようですね。
お知らせいただき、ありがとうございます。この件に関してあなたが申し訳なく思う必要はありません。
チェン老師
そうそう、まずは少し休むといい。
それで提案があるんだが…
【プレイヤー】
提案ですか?
チェン老師
シャオは立派な家柄の出身だ。その資質は申し分ない。
まだ幼いが、剣を扱う技術と真面目な姿勢は他人の模範となるだろう。
ユンファ
さらに!美しい声と踊り、楽器で音を自由自在に操る技術は非常に高い!私はシャオを楽仙にしたいと何度も…
シャオ
…褒めすぎです。
チェン老師
それなのにあの玄武が現われて邪魔をするとは…。
私がちょちょっと片付けてやりたいところだが…。
チェン老師
私が手を出すと色々と…な。
チェン老師
あなたたちには理解できない世界かもしれないが。
【プレイヤー】
わかりました。あ、シャオ…大丈夫ですか?
シャオ
大丈夫です、【プレイヤー】。
シャオ
あの…老師。
お話を聞いた後に大変申し訳ありませんが…力を貸していただくことはできないでしょうか?
チェン老師
…ふむ。シャオの頼みを無視するわけにもいかんが…
ユンファ
この間も似たような問題を起こしたばかりでは…?
【プレイヤー】
…………
チェン老師
うっ…それは向こうが悪かったのだが…まあ…仕方あるまい。
なんとかやってみようじゃないか。
チェン老師
どうだ?
ユンファ
老師は寛大ですね。
何か良い方法があればよいのですが…。
チェン老師
あるさきっと。既に何か思いついてるんだろ?
ユンファ
確かに方法があると言えばありますが…
チェン老師
ははは…さすがユンファだ。
ユンファ
ふう…。
ユンファ
そこの冒険者…私が手伝うための材料をちょっと集めて来てくれますか?
【プレイヤー】
私ですか?
ユンファ
他に冒険者はいないでしょう?
玄武を退けられるような秘薬を作ってあげます。
そこまで難しいことじゃありませんから安心してください。
ユンファ
必要なものは[万年(晩年)麻]です。すぐに探してきてください。
【プレイヤー】
はい、探してみます。
ユンファ
ご苦労さまでした。早かったですね。
シャオ
ありがとうございます。
ユンファ
シャオはまだ休んでいなさい…あの子のためにもね。
シャオ
えっ?それはどういう…