(話を終えたジョエとムーウェンがゆっくりと歩いてくる。)
ムーウェン
ボクもイリスを探しに行きたいんだけど、今はここを離れるわけにはいかないんだ。
ムーウェン
最近、このあたりで何かすごく不吉な気配が感じられていてね。
ムーウェン
インヴォーグみたいに単純な脅威じゃない。
これは…そう、魔王に出会った時のような恐怖…。
ムーウェン
…【プレイヤー】さん、あなたはイリスを探すって言ってたよね?
ジョエ
あの…【プレイヤー】…?イリスの捜索は君に頼んでいいかな?
ムーウェン
ボクからも頼むよ、【プレイヤー】さん。ボクたちもイリスを探しに行きたいんだけど、今のボクたちでは役に立ちそうもないからね。
ムーウェン
どうしても【プレイヤー】さんの力が必要だと思うんだ。
【プレイヤー】
よくわかりませんが、私自身も私が探さなければならないような気がしています。
ムーウェン
ボクたちもできることをここでやるつもりさ。
ムーウェン
きっとまたいつか会える日が来るはずだよ。
(ムーウェンの言葉には、なんとなく信頼というものが感じられた。)
ジョエ
エリアスに行ったらイグト、龍京に行ったらシャオに私たちの安否を伝えてよ。
イグトとはさっき会ったばかりだけどね。
【プレイヤー】
じゃあ私は引き続きイリスを探してみます。
ジョエ
ありがとう。【プレイヤー】…私たち…いつか必ずまた会えるよね?
ジョエ
ムーウェン、君のことだ。きっとイリスを…あ…いやなんでもない。
(ジョエとムーウェンが外に出ると、どこかでこの光景を見ていた誰かがゆっくり歩いてくる。)
???
ふん…いつも思うことだけど、あのチビは勘がいいったらありゃしない。
まあ、その勘のおかげで生き残ったともいえるのかもしれないけど…。
???
あのチビ共が生きていることを知ったら、アイツはどんな表情をするだろうね。
???
気になって仕方ないよ。
何も知らなかったアイツがこの真実を知って苦しむ表情は一見の価値があるだろうからね。
???
どうせ何もできない存在のくせに…私を軽蔑の目で見るとはな。
???
ふん…どうせお前の思い通りになどならないだろう。
さあ、さっさと私の頭の中から消えろ!
???
このままでは済まさん。あのジジイが言う「それ」もすべてな…。