(光に向かって歩いていた【プレイヤー】の前から闇が消え、新たな場所が現れる。他の場所では感じられなかった広陵さが自然と足を止める。)
(村のように見える場所に何が起きたのか。見える建物は破壊され、一部のみが醜く残っている。)
【プレイヤー】
(ここで何が起きたんだ?とりあえず確認してみよう。)
(新たな場所を探索するために進もうとした瞬間、冒険者の後頭部に金属の冷たくて鋭い感じが近づく。)
???
下手なことはしないで。聞かれたことだけに答えて。わかったなら頷いて。
【プレイヤー】
(とりあえず従って、状況を見て逃げだそう。)
(女性が【プレイヤー】の名前を聞いて驚いたのか聞き返す。)
【プレイヤー】
はい、私は【プレイヤー】…エトワールという場所で私が置かれた状況を解決するためにきました。
【プレイヤー】
ジエンディア大陸を知っているのですか?
???
剣を下げるから振り向いて私を見て、【プレイヤー】…
(女性の声が一気に和らぐことに気付いた冒険者がゆっくり振り向く。)
(エリアス伝統服飾のように見える服装の女性と目が合う。)
(固い顔だった女性の顔から少しずつ笑顔がこみ上げる。)
【プレイヤー】
(なんだ、この既視感は…?初めて見る人なのに、懐かしい気がする…)
(女性の目元に少しずつ涙が溜まる。いきなり泣いている女性の姿に【プレイヤー】も慌てる。)
(泣いている女性を見ていた【プレイヤー】の目からいきなり涙が流れる。)
【プレイヤー】
私は、私はどうして涙が出てるんだ?
(女性が近づいて涙を拭いてくれる。冒険者が驚いて後ずさるも、女性が安心させるように手を伸ばす。)
???
わかるよ。変な感じだよね。初めて会った人から懐かしい感じがするから。
【プレイヤー】
どうしてそれを…もしかしてあなたも神ですか?
【プレイヤー】
神じゃないって言ってるのに、まるで私の考えを読んでいるように話しているじゃないですか。私達会ったことありますよね?
???
そうだね…君は私に会ったことがある。覚えてるのね。全然覚えてないと思ってた…
???
どこかの君は元々私と知り合いで、他の君は偶然すれ違った人として覚えているはず。
???
今私の前にいる君は、私に記憶の中の人じゃないかもしれないね…それでも君は君の意思でここに来ていて、今の私に出会えたの。
???
そしてまた覚えてほしい。忘れないでね。私の名前、エリ…
(女性が自分の名前を明かした瞬間、いきなり【プレイヤー】の頭の中が揺れ始める。そしてその隙間にたくさんの記憶が流れて来る。)
(ルミナスという名前を口にした瞬間、いきなり周りが暗くなる。)