シナリオクエスト

正面と裏面の基準

アルケー
アルケー
もう目を開けても大丈夫です。
【プレイヤー】
【プレイヤー】
アルケー、どうしてプネウマがこういう姿に?
(目を開けて見たプネウマの姿は精霊が溢れる世界だったが、普段とは違うように見えた。)
アルケー
見えますか?
(普段なら力強く動いているはずの精霊達の動きが遅い。とあるアエルラは虚空から動きが止まっている。)
アルケー
どこかから流れてきた影が、プネウマを囲んでしまいました。
【プレイヤー】
まさか、エリシアから…
アルケー
いいえ。エリシアでは何もやっていません。プネウマが危険になるとエリシアも無事ではいられませんから。
【プレイヤー】
アルケー
今この状況はヘカテ様も、イリス様も手をつけることができません。プネウマの外は冒険者さんをお連れする前のように、全てが止まっている状態です。
アルケー
イリスさんの話によると偉大な壁に謎の力が介入し、影の形でプネウマに影響を与えることになったようです。
【プレイヤー】
イリスに行ってみます。
アルケー
冒険者さん、落ち着いてください。冒険者さんがプネウマの外に出る瞬間、すべての時間が滅茶苦茶になります。イリスさんと冒険者さんが共にする時間さえも…
アルケー
まるで世界の時間を消して新しい時間を作ろうとしているように…
アルケー
いつかガイア様に聞いた太初時代、神が世界を作った時に抱いていた創造の意志を、あの影から感じています。
【プレイヤー】
何もないものに巻き戻そうとするそういう…まさか…
アルケー
アルケー
冒険者さん、ここに来る前に私の話を聞きましたよね?冒険者さんを基準に時空間が二つに分かれてしまったと。
アルケー
正確には時空間の裏面が作られたのです…
アルケー
私がこちらにお連れした冒険者は裏面。オルカリウムには、時空間の正面にいる冒険者さんがいます。
【プレイヤー】
まってください…私が二人になったんですか?
アルケー
鏡のようなものだとお考えください。ですが、鏡とは少し違います。鏡は写っている自分と、立っている自分が同時に動きますが…
アルケー
正面の冒険者さんが動くと、裏面の冒険者さんは動けません。逆に現在裏面の冒険者さんが動いていると正面は動きません。
アルケー
まるでコインの両面を同時に見ることができないように…
アルケー
それでも違う存在になったわけではありませんので、両面で起きていることは覚えているはずです。
【プレイヤー】
…他の時間に、他の未来に私が存在したように?
アルケー
正確とは言えませんが、似ている感じです。
【プレイヤー】
ところで、アルケーはどうしてそれを知ってるんですか?
アルケー
個人的な理由で眠って起きる過程を何度も過ごして、たくさんの生命の時間が交差するプネウマで過ごすことで、自然とわかるようになりました。
アルケー
アルケー
冒険者さん、冒険者さんが見つけないといけません。冒険者さんとイリスさんの時間をまた一つにする方法を…
アルケー
ごめんなさい。私にできるのはこれがやっと…
【プレイヤー】
違います、アルケー…これは全部私が…
アルケー
冒険者さん…
アルケー
試練があった場所にイルファンさんがいらっしゃいます。創造の意志が生まれた場所に向かう扉を開いてくださるはずです。
(アルケーがにっこり笑いながら【プレイヤー】の両手を握る。)
【プレイヤー】
ありがとうございます、アルケー。必ず解決して戻ります。
アルケー
お待ちしています、冒険者さん。
【プレイヤー】
…アルケー、行ってきます。
(アルケーがエリシアへの扉に向かう冒険者を見送る。)
アルケー
冒険者さんなら、また戻って来られると思います…