シナリオクエスト

消えない庭園

(ラーナが静かに空を見上げて周りを見渡している。見慣れている人が自分をそのまま通り過ぎようとしていると名前を呼んでみる。)
ラーナ
【プレイヤー】さん!
【プレイヤー】
あれ、ラーナさん。ここにいらっしゃったんですね?
ラーナ
レビ様は見つかりましたか?
【プレイヤー】
おかげさまですぐ見つけることができました。
ラーナ
なのにどうしてお一人ですか?
【プレイヤー】
それが、レビは急ぎの用があって私に会ってすぐジエンディア…、エリアス王国に戻りました。
ラーナ
そうだったんですね…
【プレイヤー】
その間村には何も起きませんでしたか?
ラーナ
何がですか?
(ラーナが何も気づいてない顔をする。)
【プレイヤー】
(ラーナさんも知らないみたいだな…何かに気付いているなら村が騒いでいたはずだから…)
ラーナ
もしアイエ島のように…あ、約束したのに、ごめんなさい。
【プレイヤー】
いいえ。
ラーナ
そしたらあの方達のお話ですか…?
(ラーナが見つめている場所に村人には見えない者達が群がっている。)
【プレイヤー】
あれは…
ラーナ
シルバリア帝国の魔法庁所属の魔法使いと議会所属の騎士団のようです。
【プレイヤー】
あの人達がどうしてここに…
ラーナ
さあ、私にはさっぱり…
(ラーナが何もわからない顔をしている。そして、何かを思い出したのか笑顔になる。)
ラーナ
それより【プレイヤー】さん。レオンに食事に誘われたのですが、一緒に行きませんか?
ヘレナ
ごめんなさい、お嬢さん。
(いつ現れたのかヘレナが近づいて【プレイヤー】の手首を握る。)
ラーナ
おばあ様?
ヘレナ
冒険者と先約がありまして。私と…時間を忘れていたようでやっと現れてくれました。
【プレイヤー】
はい?どういう…
ヘレナ
【プレイヤー】には時間が余っているのかもしれませんが、私にはあまり時間がありませんから。あまり待たさないでくださいね。
【プレイヤー】
【プレイヤー】
あああ、ヘレナさん。そういうこと言わないでください。ご、ごめんなさい。急がなければいけなかったのに!
【プレイヤー】
(ところでどうして私が急がないといけなかったんだ?あ…ヘレナさん、わざとなんだ…)
ヘレナ
お許ししましょう。
ラーナ
【プレイヤー】さん、大人を待たせちゃいけないですよ。ふふ。許してもらえるみたいですのでたくさん謝ってください。
【プレイヤー】
はい…
ラーナ
【プレイヤー】さん、では素敵な時間を。また会いましょう。
ヘレナ
お嬢さんもルリアで素敵な時間を過ごしてくださいね。
ラーナ
ありがとうございます。これも何かの縁だと思いますので…これ受け取ってください。
(ラーナが持ってきたバッグから何かを取り出してヘレナに見せる。)
ラーナ
エリアスの伝統装飾品です。職人が作ったものですので美しいですよ。お似合いだと思います。
ヘレナ
お、こんなに貴重なものを。ありがとうございます。グラスタンの工房街の職人が作ったのと比べても負けないぐらい精巧ですね。
ヘレナ
今度お嬢さんを招待してもいいですか?ジエンディアとプレイオスの歴史についてお話したいのですが…
(ラーナに瞳がキラキラ輝く。)
ラーナ
も、もちろんです!私もお話したいと思っていました。最高の考古学者さんに聞けるお話ってとても楽しみです!
ヘレナ
ふふ、そう考えてくれてありがとうございます。では今度レオンを送りますので時間がある時に訪ねてください。
ラーナ
ありがとうございます。
ヘレナ
【プレイヤー】、では行きましょうか?
【プレイヤー】
はい…?はい…
ラーナ
…お気を付けください。【プレイヤー】さん、おばあ様!
ラーナ
ラーナ
ふむ…何かがあるっちゃあるのかな?仕方ない。私に何かができるわけでもないから。

ヘレナ
ヘレナ
ごめんなさい。私がいきなり現れて驚きましたよね?
(ヘレナが先に用意したようなお茶を飲みながら話を始める。)
【プレイヤー】
いいえ。ところでどういうお話ですか?
ヘレナ
あのお嬢さんは議会の支援を受けてプレイオスを旅している人です。
【プレイヤー】
あれ、そうですか?私には知りませんでした…
ヘレナ
知らなかったのですね。ちょうど議会所属の騎士団と魔法庁の魔法使い達が来たのであなたをここに呼んでのです。
ヘレナ
私と一緒にいる限り、少なくともここでは冒険者のあなたに手を出すことはないでしょう。
ヘレナ
皮だけの皇族ですが、こういう時は使えますね。陛下に頼まれたこともありますし。
【プレイヤー】
陛下がですか?
ヘレナ
カイナあの子はいつもそうです。全くわからない言葉をずらりと書いた手紙を送ってきます。
ヘレナ
レビという青年が離れてあなたが戻ってくるはずなので当分の間私に任せたというね。
【プレイヤー】
陛下に言われたのならそうしないといけないですね。下手に動いてしまうと危険なことが起きるかもしれないので…
ヘレナ
ヘレナ
そうですね。
ヘレナ
ちょうどあっちからアーロンが私達を見詰めているので気を付けないといけませんね。
アーロン
(その瞬間アーロンと目が合うも、無視してヘレナとの会話に集中する。)
【プレイヤー】
ネレイス関門で会った時はくだらない仕事をしていたと言われたのに、実は議長だった…
ヘレナ
アーロンに会ったのですね。蛇のような人間ですが…とにかくそれより…
ヘレナ
しばらく私の家に泊まって状況を見てみてください。陛下の頼みですから近いうちにまた話があるはずです。
【プレイヤー】
はい…
ヘレナ
…そしてですね、【プレイヤー】…
ヘレナ
ヘレナ
時が来たらあの空の遺跡の説明をお願いできますか?私の目にしか見えない気がしますが…