シナリオクエスト

戦闘戦士

ジュエン
【プレイヤー】さん、いつ戻ってきたんですか?
(ジュエンが読んでいた本を閉じて【プレイヤー】に近づく。)
【プレイヤー】
ちょうど今戻りました。今まで何かありました?遺跡の中から変な音が聞こえるとか…
ジュエン
はい、そういうのはなかったです。そういうのがあればここでのんきに本を読んでるわけないですもん。
【プレイヤー】
なるほど。ふむ、まだかな?
(周りをきょろきょろする【プレイヤー】の行動にジュエンが首をかしげる。)
ジュエン
ん?まだですか?
パンドラ
(いつ現れたのか、パンドラがジュエンの後ろから姿を現せる。そして【プレイヤー】に手を伸ばしてエーギル遺跡に入るようなジェスチャーをする。)
【プレイヤー】
いや、なんでもないです。
ジュエン
わあ…冒険者さん、かっこよすぎませんか?
(ジュエンの瞳がキラキラ輝く。)
【プレイヤー】
はい?
ジュエン
自分だけのタイミングを計ってたんですよね?素敵な冒険を経験したからそういうのをわかっているんですよね?
ジュエン
かっこいいです。それになんとも思ってないその謙遜さまで…
【プレイヤー】
【プレイヤー】
(説明する方が曖昧だから急がないと…)
【プレイヤー】
ジュエン、よく聞いてください。
【プレイヤー】
もし遺跡の中が騒がしくなったら急いで村に戻ってください。わかりましたか?危なくなるかもしれませんから。
ジュエン
わかりました、冒険者さん。
【プレイヤー】
では私は遺跡地の中に入りますね。ジュエン、また会いましょう。
ジュエン
では冒険者さん、楽しい探検を!
(ジュエンが挨拶をすると、寝転がっておやつを食べていたヘプリンも手を振って挨拶をする。)
【プレイヤー】
【プレイヤー】
ふぅ…さて、行くか…

パンドラ
(遺跡の中に入ると、パンドラが【プレイヤー】の顔をじっと見つめる。)
パンドラ
…君の雰囲気が少し変わったみたいだ。
【プレイヤー】
聖域にいらっしゃる戦闘戦士さんに方法を教えてもらいました。そうだ。ララン街道からは何か手がかりは見つかりましたか?
パンドラ
それが…
(パンドラが答えようとした瞬間、遺跡地の中から強くて激しい風が吹いて来る。)
パンドラ
今回も戦闘戦士が起こした風…前とは違ってなんともないな。
パンドラ
これは君が調べた方法のおかげだろう。
【プレイヤー】
はい、そうですね。
(【プレイヤー】一行が吹いて来る風に耐えたことに気付いたのか、戦闘戦士が羽ばたきながら近づく。)
ラファエラ
ラファエラ
ミカ?ミカじゃない…あんたどうやってミカの力を…
【プレイヤー】
ラファエラさん、話しを聞いてください。
ラファエラ
ラファエラ
あんたの手にあるミカの羽が何を意味しているのか知ってるわ。けど、ラフィはまだ認められない。
ラファエラ
だからもう一度、ラフィと戦おう。ラフィが認められるように…
【プレイヤー】
ラファエラ
ミカとラフィのような戦闘戦士の方法だから。そしてここではだめ。ここであんたとラフィの力が衝突するとここに集まった魔力が爆発しちゃう。
ラファエラ
ここはそういう場所だから。庭園と近くてだめなんだ…
【プレイヤー】
わかりました。ではどこに行けばいいですか?
ラファエラ
前私と戦った場所知ってるよね?そこが一番広くて深い場所だからそこに来て。先に待ってるよ。
(【プレイヤー】の頷きで答えを聞いたラファエラが早いスピードで中に入る。)
パンドラ
少しめんどくさくはなったが、私が助けてあげるよ。
【プレイヤー】
いいえ。私がやります。ミカエラさんの羽を持っている私がラファエラさんと戦うべきです。
【プレイヤー】
それが戦闘戦士の方式だから…
パンドラ
パンドラ
わかった。それが天使の方式なら…その代わり、その場所まで私が先陣を切るよ。
【プレイヤー】
はい、パンドラ。
【プレイヤー】
では行きますか?

(戦闘戦士と目が合った瞬間、鋭い攻撃が【プレイヤー】に飛んで来る。)
(渾身の力を尽くしたラファエラと【プレイヤー】の攻撃がぶつかい合って遺跡地の中にあった全ての物が揺れてしまう。)
パンドラ
神に従う物達が戦う姿を見る時が来るなんて。
(長くなる戦闘に戦闘戦士ラファエラの顔に少しずつ疲れた気配が見える。少し息を整っていたラファエラの前に【プレイヤー】の強い攻撃が入る。)
ドン。
パンドラ
終わったのか…
(戦闘戦士ラファエラが【プレイヤー】の攻撃を止めることはできたが、力が抜けたのかそのまま後ろに倒れる。)
ラファエラ
ラファエラ
キャハハハ、ラフィが負けた。
【プレイヤー】
ラファエラさん、大丈夫ですか?
ラファエラ
うん、大丈夫。力が抜けて起き上がれないだけだよ。手を貸して。
(ラファエラが晴れやかな笑顔と共に【プレイヤー】の手を握って立ち上がる。)
【プレイヤー】
(平気なんだな…)
ラファエラ
もう一度言うけど、ラフィは大丈夫。あんたミカがいいって言った人だからラフィの誤解だよね?あんた、ラフィにミカの羽をちょうだい。
【プレイヤー】
誤解が解けてよかったです。はい…
(ラファエラが【プレイヤー】からミカエラの羽を受け取る。)
【プレイヤー】
ラファエラさん、名前を呼んだらいいですよね?
ラファエラ
名前はもう呼んでるじゃない。他が残ってるよ。
【プレイヤー】
はい?
(ラファエラが【プレイヤー】に近づいてミカエラのように頬っぺたにキスをする。)
【プレイヤー】
うああああ、び、びっくりした。
ラファエラ
ラフィの挨拶。
【プレイヤー】
ふぅ、慣れるにはあと何回すればいいんだ…?
パンドラ
天使達に人気なんだな…それより、ラフィ?ラファエラ?戦闘戦士…聞きたいことがある。
ラファエラ
あんた魔族みたいだけど、ラフィが一旦あんたのことミカの友達の友達だって思えばいい?
パンドラ
友達の友達?まあ、そんなもん…君はどうしてここにいるんだ?
ラファエラ
ラフィは命令を受けてアトラス庭園に行く前にここで待機していた。
【プレイヤー】
あ、それの説明をしないと…ラファエラさん、よく聞いてください。
ラファエラ
うん?
【プレイヤー】
ラファエラさんとミカエラさんはかなり昔から会えていません。1000年?それより長いかも…
ラファエラ
ラファエラ
いや、数日前も…
ラファエラ
(ラファエラが何かに気付いたのか頭を下げる。)
ラファエラ
そういうことか…おかしいと思ってた。この川の近くには何もなかったんだよ。
ラファエラ
アトラス庭園の周りで力を隠した捩れた者を追いかけていて、この付近で休んでいたけど…
ラファエラ
急に闇が近づいた。
ラファエラ
そして神の悲鳴が聞こえた…
ラファエラ
ラファエラ
あまりにもひどい悲鳴だったからラフィはそれが夢だと思ってた…
【プレイヤー】
ビースト…
パンドラ
ラファエラ
逆に夢だった方がよかったかもしれない。いくら外に出ようとしても出れなかったから。
ラファエラ
そんな中あんた達に会えた。私の邪魔をしているんだと思ったの。
ラファエラ
ラフィバカだよね?神を守るべきの戦闘戦士が神の悲鳴を聞いて夢だと信じたがるなんて…
ラファエラ
神達がそういう悲鳴を出したことはないから…
ラファエラ
ラファエラ
あれ、この光は…
(悲しんでいたラファエラの近くにいつ現れたのか小さな光の球が近づいてぐるぐる回り始める。)

(ラファエラが近づく小さな光を両手で受け取った瞬間、彼女を慰める小さな声が響き渡る。)
???
それはラファエラのせいではありません。
ラファエラ
セレス様…?いや、セレス様の声じゃない。
【プレイヤー】
あ、イリス…
【プレイヤー】
ラファエラさん、この声はセレス様の後を継いで神となったイリスです。
ラファエラ
セレス様は?セレス様…
イリスの声
ごめんなさい、ラファエラ…長く説明する時間はありませんので、その代わりに偉大な壁に届いた世界の記憶の一部をお送りします。
(イリスの言葉と共にラファエラの両手にとどまっていた力が浮き上がる。そのまま光はラファエラを包むようにまわる。)
ラファエラ
ラファエラ
あ…あ…ラフィがいない間いろんなことがありましたね…
ラファエラ
セレス様、ガイア様…イリス様…
(ラファエラがランスを握ったまま子供のように泣いている。そういうラファエラを慰めるように小さな光が彼女の隣で動きを止める。)
ラファエラ
ふああああああん。
イリスの声
【プレイヤー】
イリス…これからラファエラさんはどうなるの?
イリスの声
現在、戦闘戦士のお二人は強い運命で今いらっしゃる土に縛られています…ミカエラさんは聖域に、ラファエラさんはエーギル遺跡の周りに…
ラファエラ
ラフィここから出られないんですか?
イリスの声
それは違います。今すぐここから出られるわけではありませんが、約束します。聖域でミカエラに会えるようにしますので。
ラファエラ
イリス様、ありがとうございます!ラフィ待ちます!
イリスの声
こちらこそありがとうございます。そして…
パンドラ
デル族の子供がこうなるとはあの時は想像もつかなかったのだが…挨拶はまた今度にしよう。
イリスの声
はい、パンドラ…
イリスの声
ラファエラ、【プレイヤー】…もうすぐこの光は消えてしまいます。急いで準備したので、ちゃんとしたものが用意できませんでした。
【プレイヤー】
大丈夫。レビを見つけ次第…あ…
(【プレイヤー】の話が終わる前にラファエラの手にあった小さな光がそのまま蒸発してしまう。)
ラファエラ
…あ、もう少し話したかったのに…
パンドラ
天使、私と【プレイヤー】の他に誰か見かけたことない?
ラファエラ
ラフィは他の人は見てないんだ…あれ?
ラファエラ
ラファエラ
見たことはないけど、とても強い力を感じて身を隠した時はある。あんた達が持っているオーラとは違う…
ラファエラ
魔族でもなくて、神の加護を受けたわけでもない力だった。その力はすぐ消えたから行ってみたけど、こういうのが落ちていた。
(パンドラがラファエラから受け取った物を確認して驚く。)
パンドラ
これは…
【プレイヤー】
ポウ邸宅で見たことある気がしますね。これ…
パンドラ
君と戦う前までここに悪いオーラを入れていた。だが、今は違う。あるとしても空き箱…
パンドラ
なのにこれをどうしてレビが…一体どこに行ったんだ…レビ…
【プレイヤー】
パンドラ、落ち着いてください。
パンドラ
無理だ。この状況で私にできるのは…
【プレイヤー】
私が手伝います。そうするためにここに来てますから。
パンドラ
【プレイヤー】、私は…
(パンドラが何かを話そうとした瞬間、静かだったエーギル遺跡が揺れ始める。)
【プレイヤー】
な、なんだ?
ラファエラ
ラフィが確認してみるよ。イリス様が遺跡地の近くなら大丈夫って言ってたし。
(ラファエラが強く羽ばたきながら遺跡の外へ飛んで行く。だが、何かにぶつかったのか、中に弾けてしまう。)
ラファエラ
うっ…な、なんだ?でもこれは…
ラファエラ
(ラファエラがもう一度外に向かおうとした瞬間、急に床に落ちてしまう。)
ドン。
【プレイヤー】
ラファエラさん?ラファエラさん!
ラファエラ
力が抜ける…あ…
【プレイヤー】
大丈夫ですか?
ラファエラ
ラフィは大丈夫…
パンドラ
天使、外に何があるんだ?
ラファエラ
庭園…
ラファエラ
ラファエラ
アトラス庭園が見えた。そこで捩れた者の力ともう一つの力が混ざっている…ラフィが近づくのと止めている…
(ラファエラが辛そうに話を続ける。)
【プレイヤー】
ラファエラさんはここにいてください。パンドラ、私に話がありますよね?
パンドラ
確認しに行かないと。
ラファエラ
…気を付けて、そこは…
【プレイヤー】
ミカエラさんに聞いています。とりあえず外で何が起きているのか確認してみますから、ラファエラさん休んでいてください。
【プレイヤー】
ここは大丈夫ですよね?
ラファエラ
回復できると思う…ラフィ、ここで休んでいるね。ごめんね。力になれなくて…
ラファエラ
(ラファエラがそのまま目を閉じて眠りにつく。)
パンドラ
【プレイヤー】、私に付いて来て。そこでやることがあるんだ。あ…
パンドラ
その前に君がやることがある。遺跡地の前にいる子に村に戻るように言ってくれ。
【プレイヤー】
わかりました。ところでどこに行くんですか?
パンドラ
ダフネに会えた空き地。
(パンドラが話を終えて急いで遺跡の出口に向かう。)
【プレイヤー】
【プレイヤー】
ラファエラさんが話していた庭園…やはり自分の目で確認するしかないよね…?