(村に入ると風に乗って風車と水車が回る姿が目に入る。)
【プレイヤー】
ここも美しいですね。今すぐ散歩に出掛けたいぐらい…
レオン
だよね?このルリア村には1回も来なかった人はいるけど、1回だけ来る人はいないんだよ。ふふ。
レオン
それより冒険者。かっこいいじゃないか。あんなにたくさんいたモンスター達をそんなに簡単に相手するなんて。
【プレイヤー】
レオンもすごいです。いろんな動物を脅かして追い出して、モンスター達も倒して。
レオン
いやいやそんな言うなよ。冒険者に比べたら普通の村人さ。あ、普通の村獣人か?
レオン
友達?冒険者の友達ならきっとすごい人なんだろうな?
【プレイヤー】
ありがとうございます、レオン。あれ、レオン?
(急にレオンの動きが遅くなってそのまま止まってしまう。まるで誰かがいたずらをしたかのように【プレイヤー】の視野が歪み始める。)
(【プレイヤー】の周りにいた人達の足も遅くなりはじめ止まってしまう。その時、人々の周りに見慣れている存在の姿が浮き上がる。)
(名前を呼ばれた存在がゆっくり【プレイヤー】の隣に近づく。)
ダフネ
静かに立ち去ろうとしたのですが、私に気付いたのですね。
ダフネ
前回もそうですが、今日もあなたには用がありません。あ、もしこの話を覚えていますか?
【プレイヤー】
余計な話は要らないよ。ここで何をしていたのか話してくれ…
ダフネ
そんなに私の話が聞きたいのですか?では村から離れた場所でお話します。
ダフネ
疑い深いですね…私があなたの要求のせいで、予定にもなかった村を人質にしないといけないのですか?
ダフネ
ララン街道のどこかに人達の足が届かない場所があります。あなたが感じる異質的な力を追えば私にたどり着くのでしょう…
(ダフネが笑顔で背中を向ける。そして人々の間に歩き出す。ダフネの姿が幻影のように消えた頃、止まっていた人々の時間が元に戻る。)
(気を取り直して周りを見ていた【プレイヤー】の目に心配しているレオンの顔が入る。)
レオン
冒険者、どうして一人でしゃべってるんだ?疲れてる?
【プレイヤー】
あ、いいえ。あ、レオン、一つだけ聞かせてください。ララン街道に人達が行かなそうな場所ってありますか?
レオン
うん、あるっちゃある。本当に何もない空き地が一つあるんだ。元々そこに魔法庁の倉庫を立てる予定だったんだけど…
レオン
うん。あ…これを説明するのはマティアスおじさんの役割だけど…もしかして説明が必要なの?
【プレイヤー】
あ、説明はまた聞きます。急いでて…
レオン
案内したい気持ちはいっぱいだけど、村でやることがあって…
【プレイヤー】
大丈夫です。どうやって行けばいいのかだけ教えてもらえませんか?