シナリオクエスト

ララン街道の狼獣人

(青い山と丘の間に流れる川を止めているように見える大きなダムが見える。少しずつ跳ねている水玉が歩いている一行に涼しさを与える。)
【プレイヤー】
うわ、ここ…素敵だな…
リコッタ
私も最初はそうでした。任務のために通る道なのに、風景を見て関心していました。
リコッタ
自然を壊さないまま、こういう勇壮な構造物を建てるなんて…
リコッタ
???
あれ、リコリコタ?最近よく見かけるようになったね。
(誰か親しみのある呼び方でリコッタを呼ぶと、【プレイヤー】の視線も自然と移る。)
【プレイヤー】
あれ?
???
リリリコ、この人は誰?
(リコッタを好き勝手に呼んでいた人が後ろから歩いて来る。)
リコッタ
あ、レオン…
【プレイヤー】
あなたがレオン…あれ?
(大きな人の登場に頭をあげて前を向くと普通の人間ではない存在が立っている。)
レオン
僕がレオンだよ。君、冒険者?
【プレイヤー】
冒険者ではありませうが…
レオン
リコリコと一緒に来たの?
(狼の獣人が笑いながら手を差し伸べる。)
【プレイヤー】
初めまして、レオン。私は【プレイヤー】…
レオン
【プレイヤー】、【プレイヤー】…名前を聞いたことがある気がするんだけど、どこだっけ。
レオン
それより、獣人を見ても驚かないね?こんなにもかっこよくてかわいい狼人間だよ?
【プレイヤー】
他の大陸でレオンと似ている人を見たことがあります。エルアノール付近で他の獣人を見かけたこともありますし。
レオン
人?冒険者、僕に人って言ったの?
レオン
わー!君、他の人達とは違うのね。ありがとう、嬉しいよ!冒険者、最高だ!
(レオンが満面の笑みで【プレイヤー】の両腕を掴む。)
【プレイヤー】
(握手した時から思ったけどすごい力だな。)
リコッタ
レオン、【プレイヤー】さんの手をそんなに強く握らないでください。
【プレイヤー】
アハハ、私は大丈夫です。
レオン
あ、ごめん。僕を普通の人のように接してくれて嬉しかったんだ。だからコリコリも好きなんだよね。
リコッタ
ふぅ、レオン…呼ぶなら一つに統一してください。リコならリコ、リコッタならリコッタ。
レオン
ああ、リコッタ。今日はどうしたんだ?
リコッタ
【プレイヤー】さんにルリア村の案内をお願いします。私は他の場所にいかなければならなくて。
【プレイヤー】
レオン、忙しいならどこに行けばいいのかだけ教えてください。
レオン
いや、ちょうど見終わって帰るところだったんだ。よかったよ。コリコリにも会えたからね。
リコッタ
リコッタです。
リコッタ
リコッタ
レオン、今日はここでお別れですが、次もちゃんと呼ばなかったら…
レオン
かったら?
リコッタ
縛り上げて奈落の間とか煉獄、黄昏の聖堂に入れますからね。
レオン
レオン
そこがどこかは知らないけど、なんだか危なそうだな。
リコッタ
では、【プレイヤー】さんをよろしくお願いします、レオン。
レオン
わかったよ、リコ。
【プレイヤー】
【プレイヤー】
あ、リコ。また会いましょう。
リコッタ
はい、冒険者さん。
(リコが挨拶を終えて早歩きで遠くに見える分かれ道へ向かう。)
レオン
そうだ、リコリコに頼みたいことがあったのに忘れちゃってた。
【プレイヤー】
何ですか?
レオン
最近ララン街道によく現れていた野生動物が荒くなってね。それに、どこから来たかわからないモンスターみたいなやつらも現れて…
レオン
あいつらに包囲されて助けを求めていたのをリコが見つけて力を貸してくれたんだよ。だから今回も…
レオン
あ…
レオン
冒険者、今のこれは聞かなかったことにするんだよ。村に行って絶対に、絶対に話しちゃだめだからね。
レオン
絶対犬扱いされちゃうんだよ。僕は狼なのに、本質を忘れちゃうんだ。
【プレイヤー】
【プレイヤー】
わかりました。では動物達を落ち着かせて、モンスターのようなやつらを方づければいいですよね?
レオン
うん!
【プレイヤー】
(…なんだか騙された気がするけど、とりあえず助けよう。)
レオン
ふふ。冒険者!頑張れ、冒険者!