シナリオクエスト

灰色の跡(4)

イルファン
相当疲れたようだな。
【プレイヤー】
ただいま。
イルファン
君の力で蛇の影の角と鱗を混ぜて粉にしてくれ。君のギガントポールから流れて来る熱気で十分だろう。
イルファン
そして熱い砂漠の砂のような魂が目を覚ますことを祈りながら粉を両手に集めるんだ。
(イルファンの話通り蛇の影の角と鱗を粉にして手に乗せる。)
【プレイヤー】
これでいいですか?
イルファン
目を閉じて祈るんだ。
【プレイヤー】
【プレイヤー】
くはっ…
(掌の粉が火花に変わってそのまま【プレイヤー】の腕を乗って頭に向かう。)
イルファン
恐れるな。魂の影響を受けて君が抱いている太陽の火花が浄化の火花に発火されただけだから。
【プレイヤー】
くああああっ!
【プレイヤー】
あ、熱い…
【プレイヤー】
うああああああ!
イルファン
イルファン
恐怖で溢れているな…
【プレイヤー】
【プレイヤー】
私が、私がどうして…お父さんを…
イルファン
目を覚ましたんだな。その時間にいた君の記憶が…
【プレイヤー】
イルファンさん、私がどうしてお父さんを…お父さんを…お父さんを
イルファン
驚かずに聞いてくれ。
イルファン
新たに整理された時間ではアスランがチャンスを得た。
全ての状況に疑問が生じたんだろう。ジュード王国の人物達がおかしかったことについて…
イルファン
ジュード王国の国王は友達であるアスランを許して、
監獄で自粛する方向で善処した。
イルファン
敵に協力はしたが、アスランが犯したことではなかったから…
イルファン
その時間で君はジュード王国のことを片付けて、何もなかったかのようにルーメンに向かったのだろう。
【プレイヤー】
はい、そうでう。それは私がやったこと…ですが…
イルファン
それも君で、新たに浮かんだ記憶も君なんだ。
【プレイヤー】
【プレイヤー】
脱出させてくれたお父さんを憎んで、敵対視して、憤怒して、戦いました。
【プレイヤー】
そうしてはいけなかったのに、私がお父さんを…
イルファン
その時間のアスランは無力だった。死にたかったのだろう。愛する子供の手で。そうしてでも一族を亡くした悲しみを消したかったのだ。
イルファン
そうやってその時間では君がアスランを殺して旅を続けた。
【プレイヤー】
お父さん…
イルファン
そんなに悲しまないでくれ。
【プレイヤー】
私がお父さんを…
イルファン
だが、その時間は修正された。
君は嫌うかもしれないが、その時間の一部に手を付けたのがヘカテー様だ。
【プレイヤー】
どうして…
イルファン
ヘカテー様の考えは俺にはわからない。
ただ、確かなのは古代神より上にいる存在がその時間を欲しがっていた。
イルファン
君の崩壊と没落を、そして世界の滅亡を…
イルファン
君も知っているはずだ。いくつかの時間の中で君は違う姿だったことを。
【プレイヤー】
(否定できない…漂流都市もそうだし…)
イルファン
その中の一つ、今ここにいる君だ。それはアグニ一族の子孫。
【プレイヤー】
【プレイヤー】
イルファンさん…あの…
イルファン
アスランか?
イルファン
この時代のアスランは君を覚えていない。
イルファン
時間を修正する時、アスランには子供がいないことになった…
【プレイヤー】
どうして…どうしてですか?
イルファン
ヘカテー様はそうだとして、イリス様が君を助けるために使った能力が混ざってそうなってしまった。
イルファン
神は自分の人がアガシュラに変わることは求めていない。それも太陽神の後裔である君が変わると…最悪を迎える場合もあるから。
【プレイヤー】
お父さん…
イルファン
これから色んなことを経験する君も、地下の監獄に閉じ込められたまま一族の再建を夢見るアスランにも今がベストだ。
イルファン
もし君がアスランに真実を話すとどうなると思うんだ…
イルファン
君を助けたイリス様の時間にも悪影響を与えてしまうんだ…
【プレイヤー】
イルファン
今としては答えはない。これがベスト…
イルファン
とにかく君はこの記憶を頭の中に入れたまま生きてくれ。好きでも嫌でもそれが君だから…
【プレイヤー】
どうして私を助けてくれるんですか?
イルファン
そりゃ君は同じ一族だから。
【プレイヤー】
他の姿の私なら…
イルファン
それはそれで違う話になったのだろう。
【プレイヤー】
【プレイヤー】
理解しました…
イルファン
次はこういう話の代わり君だけの新しい話になることを祈ろう。
【プレイヤー】
ではもう帰ります…ありがとうございました…
イルファン
イルファン
相当衝撃を受けたようだな…
イルファン
君の涙が今は胸の中の火花を濡らしてしまうかもしれないが、それを養分としてすぐ燃え上がることになるだろう…

サラスヴァティ
【プレイヤー】さん、おかえりなさい。
【プレイヤー】
はい…
サラスヴァティ
エリシアの管理者から答えは得られましたか?
【プレイヤー】
それが…
【プレイヤー】
話せなくて…
(困っている【プレイヤー】の顔にサラスヴァティが頷く。)
サラスヴァティ
大丈夫ですよ。
問題点は解決しましたが、使用するかどうかは冒険者さんにかかっています。
サラスヴァティ
安全にセキュリティフォルダを分けておきました。いつでもアクセスできます。
【プレイヤー】
ありがとうございます、サラスヴァティ。
サラスヴァティ
いいえ。
サラスヴァティ
それより、相変わらず冒険者さんが持つ記憶というキーワードが
やはり超時空ネットワークに色んな影響を与えているようです。
サラスヴァティ
ある瞬間、不具合が修正されましたから。
【プレイヤー】
そうですか?
サラスヴァティ
はい…
サラスヴァティ
お時間ある際にアクセスすると、一部の記憶を再度確認することができます。
【プレイヤー】
わかりました、サラスヴァティ。ではまた。お元気に。
サラスヴァティ
はい…お元気に…
サラスヴァティ
サラスヴァティ
今日の冒険者さんのコードネームはアグニ…