(月の形の岩の前に【プレイヤー】の手が近づいた瞬間、どこから湧き上がった影が新しい場所に導く。)
(足を踏み出す地面から感じる温かさとは違って、果てなく広がっている宇宙がどの場所より冷たく感じる。)
【プレイヤー】
ここからが試練の始まりか…ものすごい違和感だ。それよりあれは…
(遠くから試練の対象を待っていたような二人の姿が見える。そのうち一人が嬉しそうに手を振って挨拶をする。)
ジェリル
よく来てくれた、【プレイヤー】。???が作ったお前の試練はどうだ?
ジェリル
カズノ、こいつの試練の中というのが気に食わないけど、せっかくやってきたことを終わらせるためには仕方なかったんだ。
ジェリル
この前はお前が話したから、今回は俺の方で話そう。
ジェリル
覚えてないみたいだな。仕方ない。???がここまでやったってことはかなり怒ってるみたいだな。
【プレイヤー】
私は、神に呼ばれここに来ました…
おそらく、あなたたちと同じように。
ジェリル
へぇ、ずいぶん雰囲気が変わったな……
お前が俺たちのような運命だったらどうだっただろうか? 気になるなぁ。
【プレイヤー】
それで、何か話したいことがありますか?
ジェリル
……イリスの意志を誤って読み取られ生まれたウロボロス。
ジェリル
ウロボロスが世界を無にしようとしている。
これは魔女たちがしようとしていることとは全く関係ない。
ジェリル
だから、ウロボロスの痕跡を探しているのさ。
ジェリル
俺たちもまだこの世界には消えてもらいたくないってことさ。
この世界には存在していてもらわないと。
ジェリル
矛盾しているように聞こえるか?
まぁ信じてもらおうとは思わないさ。
ジェリル
ともかくそれでいろいろと情報を集めていてね。
ジェリル
超人の中でも、ウロボロスの痕跡について知っていたシャイニックと取引した。
ジェリル
俺たちの寿命を担保に、解呪に協力する約束をして、ウロボロスの分身だったとある蛇の影を追った。
ジェリル
シャイニックの呪いを解くために契約をしようとしたが、結局は本人に断られた。
罪人はつまらないから二度と縛られたくないだとか言って。
ジェリル
そういいつつも、シャイニックは自分をそうした元凶がすべて消えたからだろうな。
ジェリル
契約に間違いがなくとも、いつかシャイニックが暴走することはあるだろう。
ジェリル
どうだかな。まぁおかげでそれ以来、ウロボロスを追うことが容易になった。ウロボロスを呼び出すエサを見つけたんだ。
ジェリル
ウロボロスがエサを喰らうために姿を現す瞬間を狙っている。問題はエサが逃げ続けているということですが。
【プレイヤー】
では、これは答えていただけますか?エリシアにはどうやって来たんですか?
【プレイヤー】
そのエサというものを探しに行くんですか?
ジェリル
【プレイヤー】、お前が試練をすぐに解決すればまた会うこともあるだろう。
(話を終えたジェリルとカズノが深くなった闇の間、謎の目的地へ走っていく。)
【プレイヤー】
あの二人の目的は…
ふぅ、とりあえずウロボロスを倒したらイリスの心配事が一つ減るってことだな。
(目の前の闇が試練の中にあるものを飲み込むような勢いで徐々に大きくなる。)
【プレイヤー】
私のために作った試練か…ふぅ、わからないな。とりあえず進もう。