(クロリスが強力な魔力で動いているゲートを見つめている。)
【プレイヤー】
クロリスさん、ここにいたのですね。
クロリス
アルフヘイムに行くのは本当に久しぶりでして。
【プレイヤー】
失礼かもしれませんが、少し不安そうに見えます。
クロリス
そうです。少し不安なのです。私はアルフヘイムで歓迎されませんでした。
もちろん、シルバリア帝国で大して歓迎されたわけでもありませんが。
クロリス
人間とエルフのハーフ。その理由で私を受け入れてくれる場所はあまりありませんでした。
クロリス
今は大丈夫です。学校にいればそういう事実を忘れて過ごせます。
クロリス
生徒に教える仲間の魔法使い達もあまり気にしていないようですし、信頼してくれる生徒達もいますし。
(クロリスが晴れやかに笑う。先ほどまで不安そうだった顔はもうどこにもない。)
【プレイヤー】
クロリスさんは学校が大好きなんですね。
クロリス
入学できなくて残念ですが、こうして通えているので嬉しいです。
クロリス
でも、仕事が多い日に出勤するのはいやですね。
(ゲートの前に近づいた瞬間、周囲が急に暗くなる。)
クロリス
そうです。誰かがここに近づかないように無言の警告をしています。
クロリス
ちょっとした仕掛けがあるみたいですが…、相手を間違えましたね。
(クロリスが目を閉じたまま手を伸ばすと虚空海から流れていた冷たい風が流れ込む。そしてその風の間から植物の茎が生えて来る。)
(クロリスの手の動きで、茎から落ちた葉が風に乗ってゲートの周りを回る。)
(そうすると暗かった周りの風景がゆっくりと綺麗な元のネレイス関門に戻る。)
(クロリスがにっこり笑うと手に流れ込んでいた風も、植物の茎もゆっくり消えていく。)
クロリス
これもウィンディシードの影響です…杖や魔法書がなくても魔法が使えるようになりました。それなりにいいプレゼントがもらえたと思います。
クロリス
学園祭の後、言葉では説明できない不思議な気分になりました。
クロリス
その原因を見つけたくて古い魔法書を読みましたが、特に答えはありませんでした。経験して感じて確認していくしかありません…
【プレイヤー】
いつか出会った時の精霊が、自分と同じように変わったゼフィロスを覚えていました。
クロリス
精霊の話ですと…ゼフィロスが時間の影響を受けたのは間違いありませんね。
クロリス
【プレイヤー】さん、行きますか?ここで話しても答えは出て来ないと思います。
(クロリスがかたずを飲んでゆっくりとリーヴスラシル方向のゲートの中に入る。そして、その後ろに【プレイヤー】が付いて行く。)
(虚空海の空の上から2人がゲートの間に消えたのを見届けた誰かの声が響く。)
???
記憶の中にあった本物の錠だ!うわ、うわ!!