シナリオクエスト

魔女を呼ぶ事件

カイナ
お話があります。
カイナ
まもなく現れる新たな魔女について…
カイナ
ナーシャ、ごめんなさい。冒険者さんと大事なお話があります。
ナーシャ
はい、陛下。かしこまりました。ではお先に失礼します。
【プレイヤー】
ナーシャ、食事はまた今度にしましょう。
ナーシャ
はい、冒険者さん。
(カイナが手を振るとナーシャを始め、遠くに立っていた騎士達も部屋を出る。)
カイナ
やっとお話できそうですね。少し急でしたよね?
【プレイヤー】
私が知っている陛下はいつも急でした。まるで決まったかのように、私がそう望んでいたかのように…
カイナ
ありがとうございます。
【プレイヤー】
はい?
カイナ
もっと悪い感じで思われているんだと思っていました。
デイナ
そういう面白くない冗談はやめて。
カイナ
良かったと思って言っただけよ。
【プレイヤー】
(少し変わってるのかな…)
デイナ
お姉ちゃん。あの魔女が誰なのか、どこで現れるのか話して。漠然とした話じゃなくて、全部。
カイナ
あなたも知ってるよね?私も全部はわからないの。他の人より少し早く、些細なことを知るだけよ。
デイナ
些細なこと?
デイナ
お姉ちゃんの予言の中で何一つ些細なことはなかった。
最近もそう。お姉ちゃんはそういうのを些細なことだと思ってるから、それが問題なのよ。
世界を揺さぶるぐらいの危険なことだったんだよ!
デイナ
たくさんの人が命を落としたかもしれなかったのを些細なことだと思わないでよ。
カイナ
そういうことを言っているわけではないのよ、デイナ。
デイナ
お姉ちゃんのおかげで助かったのはありがたいけど、知りたいの。
一体何を隠しているの?どうしてわかるの?神託でも受けてるの?
カイナ
カイナ
デイナ、それは話せないのよ。
デイナ
いつもそうね。お姉ちゃんはいつも隠して逃げる。
【プレイヤー】
(仲良くないとは聞いたけど…)
デイナ
お姉ちゃんに期待した私がバカだった。
カイナ
デイナ、私が話してもいい?
デイナ
勝手にしてよ…
カイナ
もうすぐ現れる魔女のことと議会に関することよ。【プレイヤー】…、どっちを先に聞きますか?
デイナ
一つじゃないのね。もう…
【プレイヤー】
ふむ…
【プレイヤー】
(何から聞こうかな?)

カイナ
やはりゼリックのデザートは幸せの味…こういう味がエスニルでしか楽しめないのはとても残念です。
ゼリック
とんでもないです、陛下。
クロリス
ゼリック、私からもありがとうございます。生徒たちも喜んでいますよ。
ゼリック
ギルドメンバーを動員してパンを作った甲斐がありますね。ハハ。あ、これ。
ゼリック
大したものではありませんが、故郷の村の技法で作った食べ物保存袋です。簡単に食べれそうなモノを入れておきましたのでお持ち帰りください。
クロリス
今回もありがとうございます。ゼリック。
【プレイヤー】
(あれはナーシャが持ってるものと同じ。)
ゼリック
ボクは他のデザートを作りますのでお先に失礼します。
カイナ
ゼリックが皇室パティシエで働いてくれたらよかったのに…
デイナ
お姉ちゃん、そういうこと言うのやめて。
カイナ
独り言よ。でもゼリックを褒めただけなのに、どうしたの?何が問題なの?
デイナ
私が皇城にいない理由をわかっててゼリックにそういうことを言うの?
カイナ
あなたは自分で選んで出て行ったのよ。私が大丈夫って言ったのに…
デイナ
お姉ちゃんさえ大丈夫だったら全部大丈夫なの?
カイナ
デイナ
お姉ちゃん、そういうところだよ。
カイナ
シルバリア帝国の皇帝、カイナダンシルバリアが命令で止めることもできたのよ。あなたの意見を十分に尊重したのにあなたは…
デイナ
それでなに?ここで命令するつもり?
カイナ
できなくもないわ。
(デイナとカイナが互いに不満をぶつけあう。二人の間に挟まれたクロリスは不安そうな顔をしている。)
【プレイヤー】
大丈夫ですか?
クロリス
私は大丈夫です…
【プレイヤー】
陛下、そしてデイナさん。クロリスさんの話を聞くんじゃなかったでしたか?
デイナ
お姉ちゃんのせいでごめんなさい、クロリスさん。
カイナ
ごめんなさい、クロリス。妹と時間を過ごすのが久しぶりで。
クロリス
アハハ、いいえ。私は大丈夫です。
【プレイヤー】
(全然大丈夫じゃなさそう…)
カイナ
クロリス、ゼフィロスを探すためにシエナの紹介で来たのですよね?
クロリス
陛下がなぜそれを…いや…そうです。
クロリス
ゼフィロスが魔法研究に必要な材料を求めて出張に行ったのですが、15日以上戻ってきていません。
クロリス
それでデイナさんにお願いしたいと思いまして。
【プレイヤー】
研究のために出先に残っているとかじゃなくてですか?
クロリス
それは違います…恥ずかしいですが…
クロリス
クロリス
学園祭の事故からゼフィロスの魔力を感じられるようになりました。
クロリス
ゼフィロスがリーヴスラシルに行った時も感じることができました。
【プレイヤー】
ウィンディシードのおかげですか?
クロリス
恐らくそうだと思います。
デイナ
クロリスさん、ごめんなさい。
クロリス
はい?
デイナ
クロリスさんのことも助けてあげたいのですが、陛下のこともありまして…
【プレイヤー】
(デイナさん、結局陛下の話を聞いてあげるのね…)
クロリス
いいえ、大丈夫です。他の方を探してみます。お話を聞いてくださっただけでも感謝します。私はリーヴスラシルには行けなくて…
デイナ
あ…
【プレイヤー】
どうしてですか?エルフなのに、どうしてアルフヘイムに行けないんですか?
クロリス
クロリス
話すと長いです。
カイナ
クロリス、大丈夫ですよ。シルバリア帝国の人が行けない場所はありません。
クロリス
ですが…
カイナ
【プレイヤー】、クロリスをお願いします。
【プレイヤー】
え?
カイナ
一緒にゼフィロスを探してあげてください。そうすればあなたが求める答えにも近づくことができるでしょう。私の能力を知っていますよね?信じていいですよ。
デイナ
【プレイヤー】
わかりました。陛下のお言葉ですから間違いないでしょう。
カイナ
ありがとうございます。
クロリス
陛下、本当に私が行ってもいいのでしょうか?
カイナ
いくら傍若無人な人でも皇帝の使者に手を出すことはできないと思いますよ。安心して行ってらっしゃい。
クロリス
クロリス
陛下の話を聞いて、私は躊躇していたことを後悔しています。私が行かないと彼が見つからないことをわかっていたのに。
カイナ
シルバリア帝国の人であることを忘れないでください。では、準備が終わったらネレイス関門のノトスに声をかけてみてください。ゲートを開けてくれるでしょう。
クロリス
はい…?ノトスですか?ノトス?ノトス…うあああ…
【プレイヤー】
(どうしたんだろう?)
クロリス
あ、かしこまりました。陛下。
カイナ
では、お二人にお会いできてうれしかったです。私は妹と話があるので先に失礼します。
デイナ
ふぅ、バカな姉のせいでごめんなさい。お姉ちゃん、5分だけよ。それ以上は絶対無理。
(二人が話をするためにどこかに消えると、クロリスが冷や汗を拭く。)
クロリス
陛下にお会いできるとは想像もしていませんでした…
【プレイヤー】
私もですよ。
クロリス
学園祭のことは改めてありがとうございました。あ、もう学園祭の名前は変えることになりました。
【プレイヤー】
ダフネ…
クロリス
あの、【プレイヤー】さん、陛下はああ仰ってましたが、私に同行していただいても大丈夫ですか?
【プレイヤー】
大丈夫ですよ。知りたいこともありますし。
クロリス
きっと大事なことですよね?
【プレイヤー】
陛下はまもなく現れる新たな魔女についてデイナさんと話すためにエスニルに来たんです。
【プレイヤー】
そしてクロリスさんについて行くように言われたってことは…
クロリス
クロリス
魔女がリーヴスラシルにいるかもしれないということですね。
(その瞬間、クロリスが何かを決めたかのように悲壮な顔をする。)
クロリス
【プレイヤー】さん、私学校に戻って荷造りをしてきます。準備が終わったらネレイス関門に来てくださいね。
【プレイヤー】
はい、わかりました。
【プレイヤー】
【プレイヤー】
(学園祭のことはもう終わったと思ったのに、こんな風に続くなんて…いつもそうだけど、行ってみるしか…)