シナリオクエスト

光の頼み

ナーシャ
ん?
ナーシャ
うわわわ…
ナーシャ
今オルカリウムが揺れたような…マッドリン、あなたも感じたでしょ?
ナーシャ
これは…
ナーシャ
それに、どうして精霊達がこんなに静かなんだろう…
(ナーシャが耳を動かすが、今は何も音が聞こえて来ない。)
ナーシャ
なんで?音が…聞こえない…
(そこに今にも倒れこみそうな顔で近づいてくる【プレイヤー】の姿が見えた。)
ナーシャ
…冒険者さん?!
ナーシャ
冒険者さん!冒険者さん!大丈夫ですか?!
【プレイヤー】
ナーシャ?ああ…よかった。無事だったんですね。
ナーシャ
そんなことより、冒険者さんは大丈夫なのですか?
あの中でいったい何が起きたんですか?あの精霊は?怪我はしてませんか?
あと、ノーネームは…
【プレイヤー】
…ナーシャ、私は大丈夫です、落ち着いてください。
ナーシャ
あ…はい。ごめんなさい…
【プレイヤー】
【プレイヤー】
あの中で起きた出来事をお話ししますね。ナーシャは聞くべきだと思うので…
【プレイヤー】
精霊の切り株の中で…
【プレイヤー】
(ナーシャに精霊の切り株でエル・ラルサに会い、そこで起きた出来事を説明する。)
【プレイヤー】
そういう状況だったので…ノーネームについては聞くことができませんでした…
すいません。
ナーシャ
ナーシャ
そんなことが起きていたなんて…
(ナーシャが悲しそうな顔でオルカリウムの空を見上げる。)
ナーシャ
私のわがままでイリス様にまでご迷惑を…
【プレイヤー】
ナーシャのせいじゃないですよ…誰のせいでもありません。
【プレイヤー】
(責めるとすれば…この出来事を望んで引き起こした存在だ…)
ナーシャ
はい…
ナーシャ
あ!冒険者さん…後ろを見てみてください。
【プレイヤー】
これは…?さっきまでは何もなかったのに…
ナーシャ
エル・ラルサ様の周りにあった光球のようですね。
冒険者さんについて来ちゃったみたいです。
(光球に触れようとした瞬間、ナーシャのポケットからエンテレケの破片が光りだす。)
ナーシャ
え…?
(破片をポケットから取り出すと、空間を揺れ始め、そこから誰かの声が聞こえてくる。)
誰かの声
これは…ラルサが身をとして守ろうとした光の根源…それの一片…
【プレイヤー】
(この声は…?)
(光と破片の隙間にある空間から、何者かの声が流れてくる。)
誰かの声
愛すべき…ラルサひとりに担わせてしまった…愚者の後悔でもある…
誰かの声
残った光は…オルカリウムを離れ…月と花、そして草木たちの神へと向かう…
【プレイヤー】
(イリスに?)
誰かの声
【プレイヤー】よ…お前に頼みがある…
【プレイヤー】
え?はい…
誰かの声
…お前の女神…イリスが…心の光を見失わないよう…支えてやってほしい…
(二人が状況を把握する前に、そのか弱き光は消えてしまった。それと同時にナーシャの手にあったエンテレケの破片も光の粒子となって消えた。)
【プレイヤー】
ナーシャ
(光が消えた場所で無言で空を見上げていたナーシャが口を開く。)
ナーシャ
冒険者さん…私にはもう精霊の声は聞こえないようです。
【プレイヤー】
ここにあった光の力だったみたいですね。
ナーシャ
あの声は…いったい誰だったのでしょうか。
【プレイヤー】
…私にもよくわかりません。ですが、きっとエル・ラルサのことをとても愛していた方だと思います。
【プレイヤー】
(…それより、イリスは本当に大丈夫だったんだろうか。あの光もイリスのところに向かったみたいだけど…)
ナーシャ
あの力は…きっと女神様に届いたはずです。きっとこれで女神様も大丈夫ですよ。
【プレイヤー】
…そう…ですよね。
ナーシャ
私…最初は自分の存在意義を知りたくてここに来たけど…
【プレイヤー】
…後悔してますか?
ナーシャ
いえ…一気に色んな事が起きて混乱しましたが…私は大丈夫です!
むしろこれでよかったと思ってます。
ナーシャ
これから私が何をすればいいのかもわかった気がしますし、
止まらず歩み続けていれば、探していた答えだって見つかるかもしれません。
ナーシャ
ひとりで考え込むのはもうやめにします。
何かあったらすぐに冒険者さんに相談しますね。
【プレイヤー】
もちろんです!いつでも相談してください。
ナーシャ
…全部冒険者さんのおかげです。
【プレイヤー】
いえ…そろそろ戻りましょうか。
ナーシャ
はい、今は戻って休みたいです。ところで…あの魔法使いさんは大丈夫でしょうか?
【プレイヤー】
あ、フェタ…
【プレイヤー】
キャンプの方に逃げていったように見えましたが…行ってみましょうか。
ナーシャ
はい!急ぎましょう。