シナリオクエスト

私に納得できるように

フェタ
ふああ…眠いし、お腹も空いたな…
フェタ
本庁に戻れば安定が得られると思ったら、またこんなところに派遣だなんて…
(フェタがキャンプに近づく二人を見て驚く。)
フェタ
ん?ここは魔法庁の許可がないと入れないはずなんだけど…あの二人は…
フェタ
フェタ
冒険者と…ゴーレムを連れている子はあの時の…これはどうしたらいいかな。
フェタ
適当に帰らせる?いや、あの冒険者は面倒な事件ばかり持って来るから…
(フェタは、なにやら心の準備ができたかのように営業用スマイルで二人を迎えた。)
フェタ
こんにちは、冒険者さん。
【プレイヤー】
(なんだか妙に引っかかる笑顔だな…)
【プレイヤー】
お久しぶりです、フェタ。
フェタ
ゲルダのことは大変でしたね。ところで…ここには何用で?その子は…
ナーシャ
こんにちは、魔法使いさん。ここにはちょっと用があって来たのです。
フェタ
ふむ…それはいいとして、どこから来たのですか?
ここへの通路は全て遮断したはずですが。
フェタ
フェタ
まあ…それはいいでしょう。
フェタ
帝国法に基づき、現在この場所は魔法庁の関係者のみ通ることが許されています。
フェタ
魔法庁の方が来るまでここで待機してください。
ナーシャ
…逆らったらどうなりますか?
フェタ
不法侵入者については身柄を確保せよという指示がありました。
ですが、冒険者さんを私がどうにかできるはずもありませんし…。
【プレイヤー】
どうにかって…
フェタ
ですので、私が納得するような物を見せてください。
ナーシャ
ナーシャ
お金…ですか?
フェタ
お金?いえいえ、食べ物です。魔力を補充するには食べ物が必要です。
ナーシャ
食べ物ならたくさんありますよ。
(ナーシャが巾着に手を入れ、おいしそうなパンを取り出した。)
【プレイヤー】
ナーシャ
ゼリックが作った保存専用の巾着です。
魔力さえ一定に維持していれば、温度も一定に維持してくれて、たくさんのできたてパンを保存することができるんですよ。
フェタ
ほお…それはすごい。
ゼリックという方がどのような方なのかは存じませんが、これは欲しいですね。
ナーシャ
だめです!これは私の物なんですから。食べ物はたくさん分けてあげますから。
フェタ
甘いものはあまり好きではありませんが、今はお腹が空いているので仕方ありません。
【プレイヤー】
フェタ、食べ物のことは後にして、私たちを助けてください。これが何かわかるでしょう?
(皇室認証カードを見せるとフェタが驚いた顔をする。)
フェタ
ほお…これは羨ましい。一般人には一生手に入らない代物ですよ…
フェタ
皇室が認めたカードですから、その身分はここでも保証されるでしょう。
フェタ
私の立場で、このカードの主を止める理由はありません。ですが、事故が起きても私は知りませんからね。
フェタ
絶対に私に被害が及ばないようにしてくださいよ。
ナーシャ
なんだか面倒な人ですね…。
【プレイヤー】
フェタ
お腹もいっぱいになったことですし、この場所の状況を簡単にご説明しましょう。
フェタ
ん?
(フェタが話を続けようとした瞬間、オルカリウムから騒がしい声が聞こえてくる。)
フェタ
まだあの殺人犯がオルカリウムにいるようなので、キャンプの外は騒がしい状態です。
フェタ
動物達がおかしな動きをするだけでなく、
ここらでは見かけない悪魔や魔族達、それに精霊やゴーレムまで現れているのです。
フェタ
せっかくですし、少し力を貸していただけませんか?
私が相手をしたいところですが、あいにく魔力が底をついてしまいまして。
【プレイヤー】
…わかりました。では戻ったら絶対に話の続きを聞かせてくださいね。
フェタ
もちろんです。
ナーシャ
冒険者さん、私も一緒に行きます。
【プレイヤー】
いえ、ナーシャはここで待っていてください。ここは私が行ってきます。
ナーシャ
…わかりました。あの…冒険者さん…
(ナーシャがつま先立ちでそっと話す。)
ナーシャ
…あの方の心が変わるかもしれないので、しばらくパンを渡し続けますね。
あと、ここの地図を持ってきたので使ってください。
【プレイヤー】
わかりました。ここはお任せしますね。
ナーシャ
はい!
【プレイヤー】
(ナーシャが気が利くってことは知っていたけど、本当に大したものだな。)
【プレイヤー】
…じゃあ行くか。