デイナ
早速話の続きをさせてもらうけど大丈夫よね?
デイナ
魔法庁の資料を取り寄せて調べたところ、
そのマッドゴーレムを扱う少年は「ノーネーム」と呼ばれていたわ。
デイナ
正式名称を決めかねた結果、
「ノーネーム(名無し)」なんて呼ばれるようになったみたいね。
デイナ
ナーシャと同じような能力を持っていて、容姿も似ている。
どうしてその場所に現れたのかはわからないけど、何か大事が使命みたいなものがあるみたいね。
デイナ
なんにせよ、その少年が魔法使いを殺した事実は変わらない…
デイナ
ナーシャは少年と姿が似ていてマッドゴーレムを連れているという理由で、
共犯者の濡れ衣を着せられるところだったわ。
でも、運よく最悪の事態は免れることができた。
デイナ
魔法庁のマッドゴーレム関連のことで力を貸していた魔法使い達が
ナーシャを擁護してくれたの。
デイナ
とはいえ、ナーシャが受けた心の傷は浅くはないわ。
デイナ
容姿が似ているという理由だけで捕まえられたのだから。
それに、その時のナーシャはまるで死を受け入れているようだったの。
デイナ
帝国の人達から見れば、自分は「人間」ではないように見えている。
そんな侮辱ともとれる扱いを我慢していたと思うと…
デイナ
もどかしいわ…帝国なんて本当に肩書だけね…
(デイナは怒りの感情に抗えず、持っている杖を床に投げつけた。)
デイナ
本当は少し休んでほしいんだけど、もう一度行く方法を探しているみたいなの。
デイナ
ノーネームに会って、一度話がしたいみたい。
デイナ
魔法庁や議会の貴族の下にいた魔法使い達の
ワープ魔法も遮断されているみたいなの。
デイナ
ガレットとラクレットを連れて行こうとしてずっと試しているんだけど、うまくいかないものね。
【プレイヤー】
はい。ナーシャを見ている目があるようだけど、それが誰のものなのかわからない。
だから、私に助けてあげてほしいと依頼をしたんです。
デイナ
ナーシャを見ている目…わかったわ。じゃあ【プレイヤー】は自由に動いてちょうだい。
私達は私達でできることをやってみるから。
【プレイヤー】
ではすぐに支度して出発します。あ、デイナさん…
【プレイヤー】
「ノーネーム」という少年を探すのって、他にも理由があったりしますか?
デイナ
…そうね。個人的なこととも言えるし、帝国と関連したことでもある。
デイナ
10年前、バルバトスが魔女と手を握ってシエナを連れて行こうとしたの。
そして、その事件には魔法庁も関わっているのよ。
デイナ
ふぅ、ここまでにしましょうか。続きはまたの機会にでも話しましょう。
(デイナが笑顔で背中を向けて去っていく。
いつから待っていたのかラクレットとゼリックがデイナの後ろを追う。)
【プレイヤー】
(とりあえず情報を集めたいけど、誰のところに行けばいいんだろう…)
【プレイヤー】
(マッドゴーレムか…あ、あの時マッドリンに手を付けようとした人…)