(ノトスが遠くから歩いて来る【プレイヤー】の姿を見て急いで走って来る。)
【プレイヤー】
手紙が思ったより多かったんですよね。50通もあるなんて…私が一瞬で郵便屋さんになった感じでした。
【プレイヤー】
ごめんなさい、私が変な冗談を言ってしまったようです。悪い意味ではないですよ。
ノトス
ハハ、いいえ。大丈夫ですよ。弟としっかし話していない僕のせいです。
ノトス
手紙さえ受け取ってもらえないくらい嫌われていますから。
ノトス
本当にありがとうございます。恩返しをどうすればいいのか。
(ノトスが【プレイヤー】から無くした手紙を受け取って笑顔になる。)
【プレイヤー】
大丈夫ですよ、何かを求めてやったわけじゃないですから。
【プレイヤー】
まだです。島に行ってきたら手がかりがあると思ったんですけど…
【プレイヤー】
(砂時計がアイエ島にあったならヘイデンが教えてくれたはずだし…)
ノトス
少しお時間よろしければ、僕の話を聞いてもらえませんか?
ノトス
僕がゼフィロスに手紙を書き続けたのは仲直りをしたかったからです。お互い目指している魔法の道が異なるのも、家族としても…
ノトス
10年前、お父さんが事故で亡くなりました。二人だけ残るようになって、僕達は金銭的に苦労をしていました。
ノトス
よくある英雄話の主人公のようにすぐ立ち直って世界の中心になる幸運を願っていました。
ノトス
神様に少年の願いが届いたのか、たくさんの方々のおかげで僕達は幸いのことに首都の小さな学校に通えるようになりました。
ノトス
弟は人気があるので、少女達と色んな噂がありました。とある少女が僕に眼鏡をかけたら折ってやるって言ってきたのを覚えています。名前がクロリス…あ、あの方が…
【プレイヤー】
アハハ…ゼフィロスさんもクロリスさんも…学校で働いています。
ノトス
その話を聞いて驚きました。ハハハ。今の二人の仲はよくわかりませんが…
ノトス
僕達は学校を卒業して自然と魔法庁で働くことになりました。そして偶然、一つの事実に気付きました。
ノトス
10年前の事件に魔法庁の介入があったこと…
【プレイヤー】
正確にどういうことがあったんですか?
ノトス
あ…僕はあの事件について詳しいと思っていました。陛下と関わる仕事をしていたので…
【プレイヤー】
正確にはわかりません…ただよくないことがあったという程度で感じています。
ノトス
なるほど。いつか聞く日が来るかもしれませんね。今は話さないでおきます。ごめんなさい。
ノトス
ハハ、他にもたくあんありますよ。あの時、弟と僕はお互い考えが合わないせいで大きく喧嘩をしてしまって…
ノトス
僕は魔法庁を出て賢者の塔に行くことになりました…
ノトス
いつか弟と顔を合わせてしっかり話し合いたいです。あんなことを言ってはいけなかったのに…
【プレイヤー】
いいお兄さんですね。いつかその日が来ると思います。
ノトス
ありがとうございます、【プレイヤー】さん。兄弟や友達、同じ魂を持つ存在としてもう少し正直になる必要があったんですけどね。
ノトス
もうこんな時間ですね。僕は戻って残りの業務をしますが、【プレイヤー】さんの日程はどうですか?
【プレイヤー】
あ、私…行きたい場所が思い浮かびました!
【プレイヤー】
内緒です。アハハ、誰かの真似をしているようだな…
ノトス
それならお見送りします。ギルド連合の方面ですよね?
【プレイヤー】
はい。はい?ふぅ…はい。バレちゃったので仕方ないですね。
【プレイヤー】
(…弟のための心が伝わって来る。思い浮かぶ場所なら魔法学園…修練館から探してみようかな?)