(バルドリックから眼鏡を受け取ったベレトが注意深く調べる。)
ベレト
僕のように美しい存在じゃなくて他の悪魔や魔族に会ったことあるよね?
バルドリック
俺を倒すって訪ねてきたやつらに会ったことはあるんだが。それがどうかしたのか?
【プレイヤー】
ベレト、もしその眼鏡に魔界の力が宿っていますか?
ベレト
違うとは言えない。普通の眼鏡ではないことは確かだ。そして言いたいことがある。さっき僕に持ってきたモノあるよね。
(ベレトがテーブルの代わりに使っているボックスの上に眼鏡と深い闇の涙を一緒に置く。そうすると二つの物が共鳴するように揺れる。)
ベレト
こう反応しているってことはこのモノ達の使用者が同じか、繋がっているってことだよ。
(しばらくすると、深い闇の涙と呼ばれた宝石が割れて壊れる。)
ベレト
そう。この宝石は他の世界の力が籠っていて、この眼鏡は間違いなく魔界の…
(バルドリックが箱の上にあった眼鏡を持ち上げるとベレトが不思議そうに見つめる。)
バルドリック
それで兄弟がわかるのはこれだけってことだよな?
ベレト
うん、そう。僕が知っているのは全部、アスモデアの記憶と経験から来るものだけだから。
バルドリック
バイスのやつが消えてこれから何をすればいいのか少し悩んでいたのだが、ちょうどよかったじゃないか。この眼鏡を持って魔族奴らを探したら師匠に関するものも見つかるはずだろ。
バルドリック
気になって来た。俺は師匠について何も知らなかったなって。
【プレイヤー】
そう簡単な問題じゃないと思いますけど…
バルドリック
単純に考えようぜ。複雑なのはめんどくさいんだ。
ベレト
バルドリックなら大丈夫だよ。まさか魔界を打ち砕くはずないから。
ベレト
魔界が打ち砕かれたら人間界にはいいことじゃないのか?ただでさえ魔界の存在達がここを狙い続けているようだし。
【プレイヤー】
…それはそうですけど、何かが起きそうで。それで魔界にはどうやって行くんですか?
バルドリック
他の大陸を行き来しながら魔界に繋がる扉があると聞いたが、それがどこなのかはわからない。
バルドリック
だから見つけるんだ。どうせ時間はたくさんあるから。ハハハ、ありがとう。【プレイヤー】兄弟、ベレト兄弟。
(話が終わるとバルドリックが急いでどこかに向かって走っていく。)
【プレイヤー】
バルドリック?バルドリック?急にどこ行くんですか?
【プレイヤー】
ベレト、人間になる方法は見つかりましたか?
ベレト
まだ…探しているんだ。魂に関連して探すものがあってね。
(ベレトが自分に近づくとある一行の姿を見かけて顔色を変える。)
ペオニア
ベレト、あまりくっつかないで。あ、【プレイヤー】…久しぶり。
クリシエン
ふあああ……ムニャ…。冒険者さんもいましたね?
【プレイヤー】
皆会えて嬉しいです。バルドリックはさっき会ったからおいといて、ところでみんなどうしました?
ペオニア
ベレトと一緒にご飯食べようと思って。いや、話そうと思って。
クリシエン
急にバルドリックおじさんが肉が入った皿をひったくってびっくりしました。
【プレイヤー】
だから急いで走って行ったんですね。
ペオニア
皆に嬉しいお知らせを持ってきたの。それが…
クリシエン
マルスでベレトとバルドリックおじさんの居所を用意することになりました。ペオお姉さんが頑張ったんです。
ベレト
本当?本当?ペオニア、ありがとう!僕、本当にうれしいよ!
バルドリック
アハハ、兄弟、よかった!よかったぞ!だからこの肉全部焼いて食べようぜ!
【プレイヤー】
どうして結論が肉になるのかわかりませんが、とにかくよかったです!
ペオニア
…これは全部デイモス教団が消えたおかげでできたことなのよ。【プレイヤー】とバルドリックおじさんありがとうございます。そしてベレトもお疲れ様…
ペオニア
私も頑張るよ。これからマルスを復興するために今より頑張って働くよ。皆、これからもよろしくね。
(ペオニアが希望に溢れる笑顔になると、皆が暖かい笑顔で答える。一人、バルドリックだけが笑顔ではなく大きな声で笑う。)
バルドリック
アハハハ、そしたらみんなで肉食べようぜ!
(バルドリックの一言で皆笑いがこみ上げる。ペオニアとクリシエンが用意した食べ物を出しておく。)
(後日、バルドリックはベレトの美しい城の前での食事をこう話す。輝く未来を描く人達の美しい宴会だと。)