シナリオクエスト

麗しき宴(1)

バルドリック
 
(フォボスにあるファンの揺り籠の入り口、バルドリックが座ったまま何かを考えているようだ。)
【プレイヤー】
バルドリック、元気でしたか?
バルドリック
兄弟?
 
(バルドリックが嬉しそうな顔で立ち上がる。)
バルドリック
よくきてくれた!俺に会いに来たのか?
【プレイヤー】
はい、バルドリック。皆さん用があるみたいでしたが、バルドリックは違ったみたいですね。
バルドリック
そうだけど、今忙しくないってことだよね?俺と戦うか?
【プレイヤー】
ではお願いしてもいいですか?その代わりに短めでお願いします。
バルドリック
【プレイヤー】
バルドリック?
 
(バルドリックが感激した顔で【プレイヤー】の顔を叩く。)
バルドリック
さすが兄弟。さてと、時間は30分。どうだ?
【プレイヤー】
いいですよ。
バルドリック
お互い殺さない程度で頑張ろうぜ。
【プレイヤー】
はい?お互い殺さない程度?うわああ…
 
(急に【プレイヤー】の頭の横にバルドリックの拳が飛んでくる。急いで逃げたが、奥の岩が粉々に破壊されてしまう。)
 
(バルドリックの攻撃が続いて、受け止めたり避ける方式で二人だけの戦いが続く。)
【プレイヤー】
(うっ、今回は逃げられないな。)
 
(そのまま目を閉じて攻撃が入るのを待っていた【プレイヤー】の耳元に嬉しそうなバルドリックの声が聞こえる。)
バルドリック
終わり!
【プレイヤー】
…?
バルドリック
ハハハ、楽しかったぜ。さあ、起きてくれ。
 
(バルドリックが【プレイヤー】の手を握って起こす。)
【プレイヤー】
ふあああ、本当に世界で一番長かった30分でした。
バルドリック
水を飲んで休んでくれ。
【プレイヤー】
ありがとうございます、バルドリック。ところでさっき何を考えていたのですか?
バルドリック
変な夢を見て起きてしまったんだ。師匠が出てきて何かを言っていたけど覚えてなくて。
バルドリック
…何かを探していたような気もするし…
バルドリック
バルドリック
【プレイヤー】、ちょっと俺と師匠の村に行って来ようぜ。
【プレイヤー】
行くのはいいんですけど、ちょっとだけ休んでからでもいいですか?あれ?えええええ?
 
(バルドリックが【プレイヤー】の意思とは関係なくそのまま持ち上げて自分の肩に乗せる。そして悪いという顔でファンの揺り籠に走っていく。)
【プレイヤー】
うああああああ、バアアアアルドリイイイイックウウウウ!

バルドリック
これはなんだ…?
 
(バルドリックがファンの揺り籠の端で見つけた小さな宝石を持ち上げる。)
【プレイヤー】
これは煉獄と似ているような感じがしますね。煉獄の中にいた変な存在が持っていたんですけど…
バルドリック
あ、これはあれなのか。ところでこれはどうしてここにあるんだ?
【プレイヤー】
私も全然わかりません。
バルドリック
…くんくん。
バルドリック
魔界の臭いがするな…
【プレイヤー】
臭いがするんですか?
バルドリック
生きてたらわかるようになったんだ。ベレトに持って行ってみるか?何か知ってそうだが。
【プレイヤー】
ベレトですか?
バルドリック
テントが風に飛ばされたのを一緒に探してあげたんだ。井戸に入りそうなやつを辛うじて持ち上げた。
【プレイヤー】
テントは未だに上手く固定されていないみたいですね。
バルドリック
お礼と共に自分の力が必要になったらいつでも来てくれと言ってくれたんだ。
【プレイヤー】
それならベレトに行ってみましょう。
バルドリック
行こうぜ、兄弟。
【プレイヤー】
待ってください。私歩いて行きますから肩に乗せないでください!