(普段静寂だったタルタロスが騒がしい。工事でも始まったのかあちこちから土埃が上がる。)
【プレイヤー】
ゲホゲホ、タルタロスに何かありました?
シャイニック
久しぶりに動いてみようと思っての。それより頼んだのは持ってきたか?
【プレイヤー】
はい、これです。話通り、良さそうな気に火を付けて、バラバラにして持ってきました。
【プレイヤー】
ところでこの袋ですけど。前キュリリンを入れて来た袋みたいですけど…
シャイニック
ワシがそれを見て適当に作った。使えそうじゃろ?
【プレイヤー】
はい、とても。ところで燃やして手に入れた木材ですけど、燃えているのに触っても全然熱くなかったんですよね。
シャイニック
他の世界のものだからな。
それに、その空間で行われる行動もワシ達の世界とは異なって適用されておる。
シャイニック
境界の彼方、ヴァニタスも…最初からバイスがワシらの世界に来なかったら行くこともなかったろうに。
シャイニック
いや、しーらない。複雑なことを考えるのはもう面倒じゃ。
シャイニック
だから…これで境界の彼方を直すぞ。フフ。
シャイニック
それはやることができたからの…ワシは、今楽しんでおる。
おかげで退屈な日は減りそうじゃ。
シャイニック
ふふ、お主がタルタロスに来てくれてよかった。
シャイニック
お主はお主のやるべきことがあるんじゃろう?
ワシはワシとしてここでやるべきことをやる。だから気にするな。
ただ、たまには遊びに来い。わかったな?
シャイニック
なんだかイーオーみたいじゃな。
メルビック、それここに置いてくれ。
メルビック
はい、シャイニック様。おや、【プレイヤー】様おかえりなさい。
【プレイヤー】
ただいま。メルビック、それはなんですか?
メルビック
シャイニック様が帰ってこられた時、植えると花の苗をたくさん持ってきたのです。
メルビック
…どのくらいかはわかりませんが、タルタロスを全部埋めても余るほどですね。
【プレイヤー】
(オネイロ森で見たお花…枯れていたのに、どうやって生かした?)
シャイニック
古代精霊がワシの願いを叶えてくれた。
この花こそ、今ワシがやるべきことじゃ。
(シャイニックが晴れやかに笑いながら土の中で咲いている一輪の花を見つめる。)
シャイニック
メルビック、これからここを全部花で埋めるぞ。ワシの力が花を咲かせる。
死を与えるのではなく、今度は命を与えるために手を動かしたい。
【プレイヤー】
手伝わなくていいから遊びに来てってついさっき言われたばかりなのに…
シャイニック
それは今度からじゃ!今日は手伝ってくれ!
メルビック
シャイニック様がここまでやる気に満ちているのはいつぶりなのか…生きていればこういう日も来るのですね。
メルビック
シャイニック様、それでもこの村ではシャイニック様の次の大人です。フフ。
シャイニック
いつだったか、こいつを見つけて治療して連れて来たのが…メルビック、話が長くなりそうだから、少し休憩を取ろう。
メルビック
はい、ちょうど茶菓を用意しておきました。
(メルビックが持っていたピクニックパケットを開いてシャイニックと【プレイヤー】の前に飲み物と簡単に食べるものを用意する。)
(シャイニックが満足気な顔で飲み物を飲んだ後、昔メルビックと出会った時の話を始める。)
(メディアと共にとある村で死にかけているメルビックを見つけて、助けるために神の木ラピアに行った話。)
(それだけでは足りなかったのか、誰にも、メルビックにさえもしてなかった昔話を続ける。)
(全てのことがつまらないと思っていた少女がいた。新たな出会いと別れ、たとえ短い時間だったとしても、その間少女は間違いなく変わった。)
シャイニック
それじゃあ楽しくやっちゃおうか!ワシらの楽しい毎日はこれからじゃ!