(境界の彼方に着くと、アドキーナが急いで前に歩いて来る。)
アドキーナ
時間がない、俺の後ろに来てくれ!
レン、君もフローズンと後ろに!
レン
ごめんなさい!あ、アドリカ様!いや、アドキーナ様!
アドキーナ
ところで、シャイニックはどこにいるんだ?
【プレイヤー】
何かを探しているみたいで、まだ残っています…
アドキーナ
ふむ…ではシャイニック以外は皆いるか?
(アドキーナが無事に到着した一行を確認して静かに目を瞑る。)
(アドキーナの龍言だと思われる音が皆の耳元に届くと、一行の周りに温かい障壁が広がる。)
(アドキーナが羽ばたいて、ゆっくり虚空へと飛んでいく。そして境界の彼方に近づく黒い穴を確認する。)
アドキーナ
絶対者よ。あなたが考えるほど、この『世界』は弱くありません。
(アドキーナの額にある宝石が輝き、周りに広がっていた黒い光が彼の胸に収まる。)
(その力から逃れようともがく竜の咆哮が響き、境界の彼方が揺れ動く。)
バルドリック
みんなしっかり掴んどけよ!床が消えるかもしれないからな!
(瞬間、アドキーナが口から巨大なブレスを噴き出した。)
(黒い穴がブレスと触れた瞬間、空間が捩じれ始める。
次元を揺るがす爆音が生まれ……すぐに消えた。)
(黒い穴が消滅したことを確認し、アドキーナがゆっくりと降りてくる。)
アドキーナ
久しぶりに力を使うと調節が効かないものだな。
ゲホゲホ。やはり年は隠せない…
アドキーナ
壊れた偉大な壁の欠片を一部復元して、その力を俺に与えてくれた。
メディア
アヴァロンにいた他の世界の存在達は消えたようです…ですが…
メディア
シャイニックが…シャイニックのオーラが感じられな…
イーオー
悪い方に考えるのはやめておきましょう…きっと…大丈夫です。
【プレイヤー】
私が、私が最後までいるべきでした…
(誰も口を開くことができず、静寂が場を支配する。
それを打ち破るように、境界の彼方の奥に、巨大な何かが落ちる音が聞こえてきた。)