(宝石のように輝く目を持つ巨大なドラゴンが境界の彼方の奥に座ってどこかに向かう道を見つめている。)
(そして自分に近づく二人の姿を見て視線を逸らす。)
【プレイヤー】
うああああ、アドキーナ様。耳、耳がちぎれそうです。痛いです。
(アドキーナ様がやっと気づいたかのように頷く。しばらくして、彼が口を開くと【プレイヤー】に向かったとある力が消える。)
アドキーナ
すまない。この姿で誰かと話をするのは久しぶりでコントロールすることを忘れてしまった。
アドキーナ
シャイニック、ジスカド、メディア、バルドリック、イーオーが普通だったから君も大丈夫だと思っていた。
アドキーナ
待っていたと、会えて嬉しいと言ったんだ。
アドキーナ
君が今聞いているのは古代プルトンドラゴンの言語、龍言…と言うんだ。
アドキーナ
少しコントロールして君に俺の言語が届くようにしたんだ。
アドキーナ
古代時代、プルトンドラゴンは他の不敬な者が我々の会話を聞かないように、力を全て集めて偽装していた。
アドキーナ
ある種の変換された信号と考えるといいのだろう。
アドキーナ
そうやってセレス様やセレス様が許可した者だけが聞くことができるんだ。君もイリス様と共にしているからこそ聞けるのだろう。
アドキーナ
そうじゃなければ聞き続くと精神が崩壊したのかもしれないな。
メディア
それでは私は自分の場所に戻ります。では、【プレイヤー】、アドキーナ様とお話をどうぞ。
(メディアが挨拶をして離れるとアドキーナが静かに頭をあげて虚空を見つめる。)
アドキーナ
アヴァロンの扉が開いた。バイスが作った扉が開いて他の世界の力が流れ込んでいる。
アドキーナ
君には感じられないのかもしれないが、偉大なる壁と近くにいる俺にはそれが感じられるんだ。
アドキーナ
アヴァロンに向かう扉を通してフローズンとレンを探してくれ。このことでこの中には戻れないのだろう。
アドキーナ
デボラ雪原まで束縛の力が流れないように俺がここを見守っているからここは大して心配する必要はない。
アドキーナ
俺を除く残りの一行は、ここの件が落ち着いたらすぐにバイスを探しに行くつもりだ。君はあまり無理せずフローズンと共にしてくれ。
アドキーナ
女神様も壁が崩れないように頑張っている。皆で乗り越えよう。
(アドキーナの顔はよく見えないが、アドキーナ特有の寛大な笑みがあふれているのを感じる。)
【プレイヤー】
(あの扉に向かえばいいのか?外から不吉な力を感じる…)
(【プレイヤー】の姿が境界の彼方から消えると遠くからシャイニックが急いで走って来る。)
アドキーナ
そんなに走ったらこけるって何度も言ったはずだが…
シャイニック
ワシを子供扱いするな!大丈夫じゃ!いや…大丈夫、なのか?
アドキーナ
心配する必要ない。君のせいじゃない。元から君のせいじゃなかったんだ。
シャイニック
今まで許しを得ようと贖罪をしてきた、謝罪すべき相手はもう皆死んでしまったが…
シャイニック
それでも、ワシはすべきだと思ったことはしようと思う。