(カーリー村の奥…メディアだけが覗くことのできる濃い闇の中に、誰かの姿が浮かび上がってくる。)
???
私は君が動かないことを望んでいたのだけれど……
メディア
あなたが私をどういう目的で隣に置いていたのかはわかりません。
ですが…「メディア」ではない、私の持つ、他の名前を知った瞬間…
メディア
あなたへの憎しみが生まれました。いえ…思い出したというべきなのでしょう…
あなたが封じ込めた深淵の中から取り出した微かな記憶…
メディア
…あなたが行方をくらませたのにも、
何か理由があると信じていました。
ですが、今は違います。
メディア
カーリー族の指導者でありながら、無責任に消えたあなたを、許すことはありません。
…幼い私が一族を連れてここまで来た時も、全て見ていたのでしょう?
メディア
私がいない時には、私の真似を皆の前に立ったことも…
……どうして戻って来たのですか?
望んでいた“夜”でもないのに、どうして?
???
…君が私にそんな口をきくようになるとはね…
【プレイヤー】
メディア様?誰とお話を…どうしてここだけ暗いんですか?
(メディアを呼ぶ【プレイヤー】の声に闇の中の人が驚く。)
???
不思議だ…。
この闇を見通し、私の声を聞ける存在がいるとは……
【プレイヤー】
(武器を握った【プレイヤー】の手にゆっくり力が入る。)
メディア
【プレイヤー】、後ろに下がってください。
???
今日は目的があって訪ねたわけじゃないからここまでにしよう。
???
女神の冒険者、か…
私達が今度どんな形で出会うのかはわからないが…
(女性を包んでいた濃い闇がどんどん大きくなり、みんなを飲み込んでしまう。)