(ジスク領地の静かな湖の一方で美しいメロディーを抱いた歌声が聞こえて来る。)
(前より透き通った美しい歌声が力を失くさず静かな湖の水面上に流れている。)
ゼナ
少しずつ笑顔になります?笑っていると私のものになりますから。
ゼナ
湖に映した姿は見えませんが…それが全てではありません♪
(ゼナがいきなり聞こえて来る拍手の音に驚いて振り向いた。)
ゼナ
【プレイヤー】様、来てたのですね。急に拍手の音がしたのでおばけかと思いました。
【プレイヤー】
あ、いい歌すぎてつい…驚かせてしまいましたか?
ゼナ
少しびっくりしましたが、大丈夫です。どうしましたか?兄さんに会いに来たのですか?
【プレイヤー】
はい、ここにジスカド様がいるという話を聞いたんです。
ゼナ
どうしましょう。兄さんは待っている間に急な仕事ができてしまったみたいで急いで帰ってしまったのです。
ですが、伝言をあずかっています。
【プレイヤー】
あ、そうですか?ではお願いします。
【プレイヤー】
……それジスカド様の真似ですか…?
ゼナ
似てませんかね?それなりに練習したのですが…コホン。では続けます。
ゼナ
冒険者さんもご存じのあの方を訪ねてみてほしいとのことでした。シルバリア帝国では有名なエルフの魔法使いの…
ゼナ
はい。そしてシルバリア帝国との関係を深める必要があると聞きました。
【プレイヤー】
面白くて独特な人です。美味しいデザートが好きみたいですよ。
ゼナ
ですよね?これは全てガイア様の恵み…いつも感謝しています。
【プレイヤー】
(ゼナの顔色が前よりよくなっているようだ…)
【プレイヤー】
大丈夫ですよ。いてくれるだけで既にジスカド様には大きな力です。
【プレイヤー】
(ではまたプレイオスに向かおう…)
(ジスク領地を離れようとした瞬間、誰かが【プレイヤー】の手を掴まえる。)
(イリスという言葉に後ろを振り向くと神託の部屋で見たイリスが晴れやかに笑っている。)
イリス
ゼナ、久しぶりなのにこんな形で現れてしまってごめんなさい。私が冒険者さんを連れて行ってもいいですか?
【プレイヤー】
うん。私に話があるんだよね?どこに行くの?
(イリスの話が終わった瞬間、イリスの手先から不思議な光が流れて二人を包み始める。)
ゼナ
どうしてアルゲア達が動かないの?さっきまでは動いていたのに…