(ナリンがガレットに食事の準備を頼みに行く間、イーオーが周りを見回す。)
イーオー
やはり私はこの場所を離れられません。
もしナリンがエコーーのようになったとしたら、きっと同じことが起きてしまうのでしょうから。
イーオー
…これはただ独り言ですから気にしないでくださいね。
あ…そうでした。【プレイヤー】が見てないものがあるのです。
イーオー
エコーーの翼が私とナリンにだけ見せたもの。
イーオー
そこでは、私が自らを消滅させることを望んだようですが、バイスはそれを許しませんでした。
エコーーが束縛の力をすべて使わなければならないと言って…。
イーオー
それは間違いなくアヴァロンで起こっていました。
イーオー
少し待ってください、【プレイヤー】。
ナリン…お願いします。
(帰ってきたナリンが、イーオーの話を聞いてうなずく。しばらくすると、どこからか生まれた煌めく氷の結晶が空に舞い上がった。)
イーオー
氷の結晶に不吉な気が絡みついているでしょう?
【プレイヤー】
結晶の軌跡が南の方へと向かっていますね。
南…?
イーオー
そうです、バイスがいるアヴァロンです。
大陸に残っている束縛の気が、あのように一ヵ所に集まってきている。
イーオー
すべての力を集めて、デイモスを呼び起こそうとしているのです。
イーオー
今回もエコーーを利用して雪原を溶かし、汚染された生命を束縛の力に変えて奪っていったはずです。
イーオー
何もかもあなたに任せてしまうようで申し訳ありません。
イーオー
とにかく…束縛の力を持つエコーーが消滅したおかげで、泉が秘めた浄化の気は回復しています。
イーオー
束縛の真実に少しは近づいたはずですが、これではまだ足りません。
ですから、私はこれを融合させてみようと思います。
イーオー
アルゴスおじさまの精神が戻ってきたように、単純に束縛を解くだけではダメなのでしょう。
ナリン
イーオーを信じてください。
こう見えても根気だけはある子ですから。
イーオー
さて、それではよく聞いてください、【プレイヤー】。
(イーオーが【プレイヤー】に大切な話をしようとした時、遠くからガレットの声が聞こえてくる。)
ガレット
イーオー様、ナリンさん、【プレイヤー】さん、食事の準備ができましたよ。
こちらにどうぞ!
イーオー
ナリン、【プレイヤー】…今は何も考えずに食べて休みましょう。
(イーオーとナリンが【プレイヤー】の手をとって、おいしそうな食べ物の匂いがするガレットの旅館へと導く。)