(氷に溢れた空間、長い時間二つの存在が戦っているも、到底終わる気配はない。)
イリス
仕方ありませんね。その時までお相手します。
イビルオーダー
どうして精霊達がここに集まるの？あれはハルモニアとガイス、あいつらはここにどうして？
ギアス
イリス様の心はもうこちらで戦わなくても大丈夫ですよ。
イビルオーダー
精霊王なんかがまもなく神の体を占めるアタシの戦いを邪魔するって言うの？
(イビルオーダーが邪魔者の登場にイライラしながら前に進む。)
ガイア
この世界を乱す存在がイリスをいじめて作ったあなた、もう消えなさい。
(ハルモニアとギアスの手まねで精霊達が飛んできてイビルオーダーを捕まえる。)
イビルオーダー
下らない精霊王なんかが主の分身と大差ないアタシをどうするって言うの？面白いね★
ハルモニア
世界の不和を起こす主は主ではありません。
ガイア
イリス、怖がらないでください。セレスの運命に従って神に生まれ変わった少女よ。もうあなたはあなたの冒険者のために働いてください。
イビルオーダー
アタシはこの世界を飲み込んで神になる存在。アタシを逆らうな。君は引き続きアタシを相手するのよ。だからアタシを殺しては…
イリス
あなたと私はイリスの心でもあります。この中では絶対消えないのもわかっています。
イビルオーダー
ああ、君はよく知っているじゃない。くくっ…
イリス
人はいろんな心があります。イリスもそうです。その中あなたは悪い心、恐ろしさが混ざったその心が大きくなってほしいのですよね。
イリス
イリスは少しずつ安定を取り戻しています。あなたよりほかの心がより大きくなってほしいと願っている皆の影響で。
イリス
私忘れてはいけない……。私は今も、皆と一緒にいるという事実を…
イビルオーダー
なにっ？君に力ができたならアタシが知らないはずがない…
(イリスが動けないイビルオーダーに向けて手を伸ばす。しばらくすると、精霊達がイビルオーダーの体と顔を包み始める。)
イビルオーダー
このままは引けないわ！アタシはこの世界の神になる…神になる…
(時間が流れ、イビルオーダーを包んでいた精霊が離れる。その前には凍ってしまったイビルオーダーの姿だけが残っていた。)
イリス
ありがとうございます、ハルモニア、ギアス。
イリス
ところでガイア様はどこだ？ガイア様！ガイア様！
ガイアの声
[私がどこにいるのかは大事ではありません。イリス、お願いがあります。これからも冒険者と共にしてください。あの方が誰でもなくイリスの冒険者になりますように…]
(ガイアの声が消えてイリスの瞳に涙が宿る。そして凍てつく世界の空の上に鮮やかで美しい虹が浮かび上がる。)