シナリオクエスト

予定になかった出会い(2)

ベレト
おかえり、【プレイヤー】。僕君に話したいことがあって探していたんだ。
【プレイヤー】
私も話があります。ところで私を探したんですか?
ベレト
そう。僕の美しさについての話ではないよ。
【プレイヤー】
それはよかっ…いいえ、ごめんなさい。
ベレト
君に美的感覚が足りないのはわかっているから謝らなくてもいいよ。パイオニアに今度君に会ったら褒めてあげてねって言われてるんだ。
【プレイヤー】
…誉め言葉ですか?
ベレト
そう。褒めているんだ。
【プレイヤー】
アハハハ…それで話はなんですか?
ベレト
いや、君が先にするんだ。普通に来たわけじゃないよね。
【プレイヤー】
あ、これどうぞ。誰かがこれをベレトに渡したらわかるって言ってました。
(ベレトが幻影の涙を持ったままじっと見つめる。)
ベレト
これだったんだね。
【プレイヤー】
…知ってました?
ベレト
僕、この間主だった存在の夢を見たんだ。アスモデア…彼がこれを持っていたんだ。幻影の涙が自分の念願をもっと早く叶えてくれると喜んでいたの。
【プレイヤー】
ベレトとアスモデアの共通の記憶ですか?
ベレト
わからない。実際の夢なのか、幻影のような夢なのか…それで
ベレト
アスモデアは消えた。ローゼンガルテンに通じる通路だった井戸ではなにも感じられなくなった。だから僕知らなくちゃいけないんだ。
ベレト
追い出されたのか、遊びに来たのか、それとも自らここに来たのか…一つもわからない。
ベレト
整理されてない記憶と魔石で作られた存在の僕。もしかしたらこれが手掛かりになるかもしれない。
ベレト
【プレイヤー】
これを探してみてって言った人がこれをベレトに渡せばわかるって言ってましたよ。
ベレト
その人は誰?
【プレイヤー】
私もよくわかりません。
ベレト
そう?【プレイヤー】、僕これ使いたいけどいいかな?
【プレイヤー】
はい。そのためにベレトに来てますから。でもこれはどうやって使いますか?あれ、ベレト?
(ベレトが薔薇のペンダントに幻影の涙を近づける。そうすると紫色が彼の周りのぐるぐる回り始める。)
ベレト
…これもバイスの魔石で作ったものだね。僕のように…共鳴している…少しはわかった気がする…
ベレト
僕もう少し見たかったのに、これが限界みたい。消えた。ごめんね。
【プレイヤー】
何かわかりました?話してもらえますか?
ベレト
少し曖昧だけど話すね。バイスが持っていた魔石は普通の魔石じゃないんだ。生命から魔力を引き抜いて精製した後、入れ込んで魂を入れる。
ベレト
その魂は夢魔達が持っているものじゃなくて魔女たちが勝手に作って入れ込んだもの。だから僕の記憶が滅茶苦茶なんだ。
【プレイヤー】
魔女…
ベレト
僕、魔女が魂を入れ込んだ魔石とアスモデアの力が混ざり込んで作られた人形。
ベレト
予定通りだと目を覚ましてアスモデアの足りない魂を満たして捨てられたはず。だが、魔女がいたずらをして運よく生き残ったみたい。
ベレト
その程度のいたずらだとアスモデアもバイスも気付くはずなのに…
ベレト
ベレト
ありがとう。役に立ったよ。わかったのはこれが全部だ。
【プレイヤー】
はい、ありがとうございます。
ベレト
君なんだか残念そうだね。君が知りたいことがなくてごめんね。その代わりに美しさを教えてあげようか?
【プレイヤー】
…大丈夫です。
ベレト
遠慮しなくてもいいけど、パイオニアに怒られるからやめるね。
ベレト
これを隠した人、きっと魔女だよね?わざと君を刺激している…
【プレイヤー】
ベレト
あの魔女が僕を通して君にメッセージを渡したよ。同じものをもう一つ拾って、自分が愛する子に渡してほしいようだ。
ベレト
幻影の涙がもう一つ必要みたい。
【プレイヤー】
(愛する子…)
【プレイヤー】
…おそらく同じ場所にもう一つ隠して置いたみたいです。ありがとうございます、ベレト。では行きますね。
ベレト
あっ、もう行っちゃったのか。【プレイヤー】の魂の話をしようとしたのに…話さなくていいのか?
ベレト
まず飛んで行っちゃったテントを片付けなきゃ…