シナリオクエスト

ゼナの歌(2)

ゼナ
おかえりなさい。
【プレイヤー】
ただいま、ゼナ。
はい、楽譜です。
さっそく見てみますか?
ゼナ
はい!
(ゼナが楽譜に集中する。)
ゼナ
………♪
ゼナ
美しい曲…セレナーデね。
ゼナ
♪ララリララララ♪
♪ララルララララ♪
(ゼナは楽しそうだ。)
【プレイヤー】
(私が聞いたあの曲で合っているのかな?オーロラ姫が歌っていた曲とメロディは一緒なのに…)
ゼナ
これ、きっと誰かを想って歌った曲だと思うのですが……。
【プレイヤー】
あ、それが……。
【プレイヤー】
……。
ゼナ
そうなのですね…。
こんな素敵な歌でしたら、絶対に上手く行ったと思ったのですが。
【プレイヤー】
世の中、思い通りに行かない場合もありますからね。
ゼナ
そういうものなのでしょうか……。
では、歌ってみますね。
楽譜の歌詞を少し直してみたんです。
【プレイヤー】
はい。
(ゼナが深呼吸をしてゆっくりとハミングを始める。キラキラと美しい歌声が領地に少しずつ広がる。)
ゼナ
♪私の愛よ♪
ゼナ
♪会いたかった人よ♪
ゼナ
♪時を遡り、手を握り…♪
(領地にいる動物達が動きを止めた。ゼナの歌声に聴き入っているようだ。)
【プレイヤー】
……とても素敵な歌でした。
ゼナ
ありがとうございます。冒険者様に一番に聴いて欲しかったのです。でもお兄様にも聴いて欲しいですし……。
あ、ガイア様とイリス様にも是非……。
【プレイヤー】
そうですね、ガイア様はわかりませんがイリスなら。
…あ、でもゼナはここから離れないのか…。
ゼナ
もしかしたら、あれが役に立つかもしれません。
ゼナ
これは私が生きている時お母様に聞いた話です。
いや…正確に言うと生きている時ではありませんが。
【プレイヤー】
まだ気にしているんですか?
でもそれもゼナの記憶ですよ。
ゼナ
そうですが…。
とにかく、お心遣い感謝いたします。
ゼナ
それで、お母様の話が何かというと、昔から精霊の涙が音と感情を入れる道具として使われていたらしいのです。
ゼナ
どういう仕組みなのかはわからないのですが、精霊達が私の歌声を聞いて涙を流してくれれば……。
【プレイヤー】
神に従う精霊ならもしかしたら…。
そうなると、ここにいる精霊を探さなければならないですが……。
【プレイヤー】
私が探してイリスに持って行ってみます。
正確に言うとイリス本人ではありませんが。
ゼナ
本当ですか?
【プレイヤー】
はい。約束します。
そしてまた、いい楽譜があったら持ってきますね。
ゼナ
ありがとうございます、本当に…。
よろしくお願いいたします。