シナリオクエスト

魔女の痕跡(3)

メディア
……。
メディア
あなたでしたか、【プレイヤー】……。
【プレイヤー】
こんにちは、メディア。
メディア
短い間に、またたくさんのことを経験したようですね。
【プレイヤー】
(ジスク領地のこともわかっているのか…)
【プレイヤー】
はい、まぁ…。
メディア
私達はたとえ知りたくなくてもわかってしまうのです。
仕方が無いことなのです。
メディア
……。
メディア
さあ、持って来たものを渡してください。
【プレイヤー】
気付いていたのですね。
これ…光の涙です。
…ま、待ってください!そのまま飲み込んだら……!!
(メディアがもらった光の涙をそのまま飲み込む。)
メディア
シャイニックは意地悪ですね。
これをあなたに強引に飲ませるだなんて……。
【プレイヤー】
だ、大丈夫ですか?
メディア?
メディア
……。
メディア
……美味しくはありませんね。
メディア
…………。
メディア
ダフネ様の隠し事は、小さいものではなかったようですね。
【プレイヤー】
まさか……。
メディア
ええ、これでは無理でした。
メディア
人は記憶を抱いて生きる生き物…その記憶を頼りに命を続けることも、諦めることもできます。
メディア
命を続けるとき、人はその記憶を良いものとして残すでしょう。
自分にとって有利なように…と言うことですが。
メディア
ダフネ様は私の中に良いものとしてに残っています。
冒険者さんをここに寄越したあの方と私とでは違う感情を持っているのでしょうね。
【プレイヤー】
そうかもしれません。
メディア
……。
メディア
【プレイヤー】、一つだけお願いできますか?
また思い浮かぶものがあまりないのですが……。
メディア
以前持って来ていただいたものです。
【プレイヤー】
幻影の種ですよね?
急いで行ってきます。
メディア
お願いします。
メディア
……。

メディア
……。
【プレイヤー】
メディア様、幻影の種を持ってきました。
メディア
ありがとうございます。
(メディアが幻影の種を手に載せ、じっと見詰めている。)
メディア
……。
メディア
【プレイヤー】。
私が薬を作っている間、バイノンを呼んできてくれませんか?
【プレイヤー】
バイノンですか?
今、村にいるんですか?
メディア
メリーメルがいるということは、戻って来たのでしょう。
メディア
最近…私に内緒にメリーメルをアドリカの外に連れて行っているようです。恐らくタルタロスの近くでノエルに会わせようとしているのでしょう……。
【プレイヤー】
アハハ……。
【プレイヤー】
あまり怒らないであげてください。
バイノンならメリーメルを守ることもできると思いますよ。
メディア
誰かを守るという言葉、決して簡単に口に出していいものではありません。
その重さに耐えられないのなら……。
メディア
……。
メディア
ごめんなさい。
余計なことを言ってしまいました。
とにかく、メリーメル自身も強くならなければなりませんから……。
【プレイヤー】
(何かあるのかな?)
【プレイヤー】
メディア様、すぐバイノンを連れて来ますね。
メディア
……。
(メディアが幻影の種で薬を作らず、そのまま飲み込んでしまう。)
メディア
(ダフネ様、あなたは一体…)
メディア
ハッ……。
(メディアの耳元に馴染みのある誰かの声が聞こえて来る。)
???
メディア。
???
メディア。メディア。
???
メディア。メディア。メディア。
???
メディア。メディア。メディア。
メディア。
???
メディア。メディア。メディア。
メディア。メディア。
???
メディア。メディア。メディア。
メディア。メディア。メディア。
???
メディア。メディア。メディア。
メディア。メディア。メディアメディアメディアメディア!!!
???
あなたは…この記憶を思い出してはいけなかった!!
???
あなたが、あなたが持つその力が、一族の犠牲だけで成り立っていると思ってるのか!!!
(メディアの頭にとある事件の映像が浮かび、ガラスのように粉々に砕け散る。)
メディア
い、一体…う、う……。
【プレイヤー】
しっかりしてください、メディア様!
バイノン
メディア様!メディア様!
メディア
……。
(座り込んだメディアがバイノンに支えられ起き上がる。)
メディア
執拗で荒々しい声、不吉な…あなたが私にどうして……。
【プレイヤー】
私ですか?
メディア
い、いいえ。
【プレイヤー】……。
【プレイヤー】
幻影の種…それも一気に飲み込んだんですか!?
メディア
わ、私は大丈夫。
私はもう…い、いや。【プレイヤー】、今日は帰ってください。
【プレイヤー】
えっ?
メディア
早く出て行って!!
【プレイヤー】
……メディア…様?
バイノン
【プレイヤー】。
すまないが、メディア様の言う通り今日のところは帰ってくれ。
【プレイヤー】
……。
【プレイヤー】
(バイノンから殺気を感じる…帰らないと今すぐにでも攻撃されそうだ。)
メディア
お願いします。今日はどうか……。
わ、私から…またお呼びしますから。
【プレイヤー】
はい、わかりました。
では、また改めて。
【プレイヤー】
(一体どういうことだ…?)
(【プレイヤー】の姿がカーリーから消えたのを確認したメディアが、泣きながら話し出す。)
バイノン
メディア様?
一体どうして……。
メディア
あの時の記憶……。
バイノンには残ってますよね?
残っていないといけません。
バイノン
それが……。
メディア
あなたが死ぬ寸前のあの記憶……。
バイノン
メディア様、それは……。
メディア
一体…一体あの時何が起きていたのですか?
あの時……。