【プレイヤー】
メディア様、幻影の種を持ってきました。
(メディアが幻影の種を手に載せ、じっと見詰めている。)
メディア
【プレイヤー】。
私が薬を作っている間、バイノンを呼んできてくれませんか?
【プレイヤー】
バイノンですか?
今、村にいるんですか?
メディア
メリーメルがいるということは、戻って来たのでしょう。
メディア
最近…私に内緒にメリーメルをアドリカの外に連れて行っているようです。恐らくタルタロスの近くでノエルに会わせようとしているのでしょう……。
【プレイヤー】
あまり怒らないであげてください。
バイノンならメリーメルを守ることもできると思いますよ。
メディア
誰かを守るという言葉、決して簡単に口に出していいものではありません。
その重さに耐えられないのなら……。
メディア
ごめんなさい。
余計なことを言ってしまいました。
とにかく、メリーメル自身も強くならなければなりませんから……。
【プレイヤー】
メディア様、すぐバイノンを連れて来ますね。
(メディアが幻影の種で薬を作らず、そのまま飲み込んでしまう。)
(メディアの耳元に馴染みのある誰かの声が聞こえて来る。)
???
メディア。メディア。メディア。
メディア。メディア。
???
メディア。メディア。メディア。
メディア。メディア。メディア。
???
メディア。メディア。メディア。
メディア。メディア。メディアメディアメディアメディア!!!
???
あなたは…この記憶を思い出してはいけなかった!!
???
あなたが、あなたが持つその力が、一族の犠牲だけで成り立っていると思ってるのか!!!
(メディアの頭にとある事件の映像が浮かび、ガラスのように粉々に砕け散る。)
【プレイヤー】
しっかりしてください、メディア様!
(座り込んだメディアがバイノンに支えられ起き上がる。)
メディア
執拗で荒々しい声、不吉な…あなたが私にどうして……。
【プレイヤー】
幻影の種…それも一気に飲み込んだんですか!?
メディア
わ、私は大丈夫。
私はもう…い、いや。【プレイヤー】、今日は帰ってください。
バイノン
【プレイヤー】。
すまないが、メディア様の言う通り今日のところは帰ってくれ。
【プレイヤー】
(バイノンから殺気を感じる…帰らないと今すぐにでも攻撃されそうだ。)
メディア
お願いします。今日はどうか……。
わ、私から…またお呼びしますから。
【プレイヤー】
はい、わかりました。
では、また改めて。
(【プレイヤー】の姿がカーリーから消えたのを確認したメディアが、泣きながら話し出す。)
メディア
あの時の記憶……。
バイノンには残ってますよね?
残っていないといけません。
メディア
一体…一体あの時何が起きていたのですか?
あの時……。