シナリオクエスト

幽霊ゼナ

少女
…あら♪
久々に人間がやってきたわ♪
エル
たまにモンスターを見かけるが、大きな問題はなさそうだ…いや…なさそう、です。
申し訳ありません、まだ慣れてなくて……。
【プレイヤー】
だんだん慣れると思いますよ。
……誰かが歌っている?
少女
けれど…♪
どうせ私の姿は見えないのでしょう♪
【プレイヤー】
…あなたは、誰ですか?
エル
何をふざけているのですか?
私はあなたがよくご存じのエル……。
少女
…あら?
私が見えるのですか?
私の声が聞こるのですか??
【プレイヤー】
ええ、もちろん。
ちゃんと声も聞こえています。
エル
一体誰と話しているのですか?
………まさか、幽霊でもいるのですか?
【プレイヤー】
エルには見えないんですか?
ここにいる少女が……。
エル
……。
エル
…ひっ!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
お願いですから本当に…ぐすっ……。
【プレイヤー】
……。
【プレイヤー】
へぇ、エルも怖いのがあるんですね。
そういえばこの子の足元…少しぼやけていて、まるで……。
少女
ふふっ、意地悪さんですね。
エル
や、やめて!!
わ、私はあそこで休んでいるので…そのゆ、幽霊様とお話が終わったら呼んでください。
では!
(エルは平然を装っているが、明らかに怯えた表情で去る。)
【プレイヤー】
…別に、意地悪するつもりはなかったんだけどな。
…それより、君は誰?
少女
自己紹介が遅くなってしまいましたわ。
私はゼナ。ゼナ・ジスクと申します。
【プレイヤー】
ゼナ、綺麗な名前ですね。
会えて嬉しいです。
私は【プレイヤー】…、よろしくお願いします。
ゼナ
【プレイヤー】…、素敵なお名前ですね。
ゼナ
……。
ゼナ
嬉しいです。
ここで私が見える人に出会えて…こうして私の話を聞いてくださる人がいて……。
ゼナ
たまに人が通っても、私のことが見えないようで…いつも通り過ぎていっていたのです…私が見えることを不思議に思わないのですね。慌てる様子もないですし……。
【プレイヤー】
私はなんとなく……。
【プレイヤー】
あれ、待ってください、ジスク…ジスク?
ジスク領地はここだと聞きました。
ってことは……。
ゼナ
ええ。
私はこのジスク領主の娘です。
ゼナ
私のお兄様は皆から「剣神」と呼ばれています。
お兄様ったら、動物が大好きなんですよ。
【プレイヤー】
あれ、ってことは…では説明をしなければならないですね。
【プレイヤー】
(ゼナに事情を説明する。)
ゼナ
女神の従者…それできっと私が見えるのですね。そして、お兄様に頼まれてここにいらした……。
エル
あの……【プレイヤー】さん。
ゆ…幽霊様…との話の途中で申し訳ありませんが、どうやらモンスターがこちらに向かっているようです。
ゼナ
あら、それは大変だわ!
大丈夫です、誰も私を…見ることも、傷つけることもできませんから。
…また後でお話しましょう。
ゼナ
どうかお気を付けて。
あなたにお話ししたいことがあるのです。
【プレイヤー】
はい、では行ってきます。
エル
…ううぅ…早く行きましょう。
…と…ところでゆ、幽霊様はどこにいるのですか?