シナリオクエスト

真実の炎

(ホワイトコール峡谷の先、新たな場所。
足を踏み入れた瞬間、不吉な気配を感じたが……佇む中年男性のオーラによって、すぐに消え去った。)
【プレイヤー】
ジスカド様……。
【プレイヤー】
(動物達に餌をやっていたのかな?)
(ジスカドの前にいた動物達が、冒険者に驚き逃げてしまう。)
ジスカド
君なのか。
【プレイヤー】……。
【プレイヤー】
初めまして、ジスカド様。
私をお呼びだと伺いました。
ジスカド
ああ、来てくれてありがとう。
それより、彼らが食事の途中で行ってしまったのが残念だ……また後で呼んであげないとな。
【プレイヤー】
私のせいで動物達が逃げちゃいましたね、ごめんなさい。
ジスカド
いや、気にしなくていい。
そうだ、君には礼を言わないとな。
【プレイヤー】
えっ?
私にですか?
ジスカド
君の活躍でイーストランドの悪が一つ消えた。
モス王国と、モス王国を操っていた偽物のアガシュラ達……。
ジスカド
ヴァンという者の最後を見たはずだ。
彼のオーラは他の世界に「転移」されたようだね。
【プレイヤー】
それを感じたんですね…シャイニック様も、メディア様も言っていました……。
ジスカド
本当は私も感じたくないんだが、超人でいる限り仕方が無いことなんだ。
ジスカド
君も知っているのかもしれないが、超人が持つ力は神の力の一部…正確にどの神の力とは言えないが……。
【プレイヤー】
(バイスの話と同じだ…)
ジスカド
恐らくイーストランド、このクレーターにとどまった古代神の影響を受けたのだろう……。
ジスカド
どうかこの力を得る者が、7人の超人と呼ばれる者達以外にはいないことを祈っている。
ジスカド
……。
ジスカド
光の連合の盟主として、君に一つお願いがあるんだ。
これはイリスくんのためでもある。
ジスカド
君ならきっと断らないのだろうと知ってのお願いだ…すまない。
(遠くの方から知った顔の黒髪の少女が歩いて来る。)
ジスカド
来たか。
エル
ジスカド様、ただいま参りました。
そして【プレイヤー】…あの時以来だな。
エル
ジスカド様がこの者をお呼びしたのですか?
ジスカド
ああ、君をここに呼んだ理由は他でもなく、この人の手助けをし、対処しなければならない件があるからだ。
エル
承知いたしました。
ジスカド
その前にエル、【プレイヤー】にきちんと礼を尽くしてくれ。
光の連合と大陸のために尽力してくださっている英雄だぞ。
エル
…ジスカド様の命令であれば従います。
【プレイヤー】
そんな…気軽に接してください。
…ウルみたいな感じで。
エル
ウルみたいに……?
(エルの顔が強張った。まるで、私とウルなんかを比べるなんて…という感じだ。)
【プレイヤー】
……。
エル
いえ。ジスカド様の命令ですし、あなたは皆のために働いている方。
今までのご無礼をお許しください。
【プレイヤー】
…エル、私は今までと同じように接しますよ。
エル
承知いたしました。
ジスカド
では、ここでの仕事について話そうか。
ジスカド
遺物の痕跡について調べて欲しい。
神の遺物……。
【プレイヤー】
遺物ですか?
神の遺物はプレイオスにしかない、と思っていましたが……。
ジスカド
遺物にはよく知られていないものがある。
中には敢えて隠されているものも……。
ジスカド
その遺物は「真実の炎」だ。
炎の前で祈る者に、真実を与えると言われている。
ジスカド
真実を得た者は大陸を幾度も救い…そして幾度も危険に晒した。
その力を危うんだハウル王国は、神聖な場所を選び、遺物を保管した。
ジスカド
その場所がここ…虚無の星が残っているジスク領地だ。
【プレイヤー】
虚無の星……。
ジスカド
古代時代、神と魔王の戦いで世界が揺れ、その余波によって空の星がこの地に落ちた。
それがこの、虚無の星と呼ばれる隕石……。
ジスカド
太陽神アグニが落ちそうになった時この星を掴んだが、一緒に落ちてしまった…という話があるのだが、本当の所はわからない。
ジスカド
とにかく、消滅の危機にまで至った大陸は、おかしな気候になってしまい、隕石の周辺も焦土化してしまった。だが、時が経つと人々は隕石の力を借りるようになった。
ジスカド
隕石から採れる特別な金属、隕鉄がイーストランドとハウル王国の文明を発展させた。
だが、その隕鉄を基盤とした技術は多くの命を死へと導いた。
ジスカド
闘争の歴史を抱くこの大陸では、仕方がなかったことなのかもしれないが……。
ジスカド
……。
ジスカド
いかんな、説明が長くなってしまった。
つまり、君に「真実の炎」を探して欲しいんだ。この領地のどこかに間違いなくあるはずだが……。
ジスカド
どこかで怪しい力を感じないか?
【プレイヤー】
ええ…間違いなくあの中に何かがあります。
ジスカド
私にはその力を感じることはできるが、探すことはできないんだ。
私にできなのであれば、恐らく他の者も同じだろう。
それで、適任者と思われる君を呼んだんだ。
ジスカド
世界神とも言えるイリスくんと精神的に繋がっている君なら、探し出せるかもしれない。
ジスカド
「真実の炎」を見つけて来てくれ。
それがあれば、光の連合がイーストランドのためにできることを知ることができる。
ジスカド
そして……。
君が知りたいこともきっとわかるだろう。
【プレイヤー】
(私が…知りたいこと……)
ジスカド
実はイリスくんもそれ願って許可してくれたんだ。
では、エルと行ってきてくれ。
【プレイヤー】
イリスも……それなら行ってきます。
ジスカド
もうひとつお願いがある。
領地の中心に怪しい気配があるようだ。まずはそこを確認して欲しい。
どうか気を付けて。
エル
行ってまいります、ジスカド様。
【プレイヤー】
(では、行ってみようか。)