シナリオクエスト

とある王国の最期

ジニー
よかったな。大きな怪我はなさそうだ…。
【プレイヤー】
…これで、ここでの仕事は全部終わったんですよね…?
ジニー
…ああ。残りは連合軍がなんとかするはずだ。
【プレイヤー】
…バイスに会ったことは他の人に話しましたか?
あ、あのゴーレムの心臓の破片はどうなりました?
ジニー
はぁ…君はもう少し自分を大事にすることを覚えるべきだ。
最初に聞くことが仕事で、次がそれか…
ジニー
…嫌いではないがな。わかった、話そう。
バイスと会ったことは誰にも話していない。これからも、話すつもりはない。
ジニー
心臓の破片は私が持っている。これからジュエル学派の魔法使いに預けるつもりだ。
【プレイヤー】
そうですか…
ジニー
また、マーラという女はシルバリア帝国が直接尋問することになった。
ジュード王国も順番を待っているが、まだまだ時間がかかるだろうな。
ジニー
もう満足か?
【プレイヤー】
はい、ありがとうございます。私はもう大丈夫です。これ以上の治療は大丈夫ですよ。
ジニー
…大丈夫だとは思うが、無理はしないでくれ。
【プレイヤー】
はい、戻って…しばらくは休もうと思います。
ジニー
ルーメンに宿を用意しよう。そこで休んでいくといい。
【プレイヤー】
いえ…プレイオスに行かなければいけない場所があります。そこに行きます。
ジニー
…何がそこまで君を動かしているのか、私にはわからない…せめて、これからも君が無事であることを祈ろう。
ジニー
また時間ができた時にはルーメンに来てくれ。こんどこそ、ゆっくりお茶でもしながら話そう。
【プレイヤー】
…はい、わかりました。
【プレイヤー】
……。
【プレイヤー】
(確かに何かが変わった。バイスから与えられた力のせいなのか…前より頭がクリアになっている。これが、超人が持つ力の痕跡…)
【プレイヤー】
(…まずデイナさんのところに向かおう…これからのことは、その後で考えるとしよう。)

デイナ
よかった、【プレイヤー】…。
(心配そうな顔をしたデイナが、優しく抱きしめてきた。)
デイナ
身体は大丈夫?怪我はしてない?
【プレイヤー】
私は大丈夫です。
【プレイヤー】
(モロスであったことを簡単に話す。)
デイナ
…よかった。本当に無事でよかった…。
デイナ
ふぅ…姉さんったら、久々に連絡してきたかと思ったらこんな仕事をよこすなんて…
危険地域にあなたを送り込んで…まるで悪役みたいな振る舞いをさせられたわ。
デイナ
…いえ、今なってこんなことを言っても仕方ないわね。
忘れてちょうだい。今のは独り言だから…
【プレイヤー】
…大きな独り言でしたね。まぁ、そういうことなら聞かなかったことにしておきます。
ところで、デイナさんもいろいろあったみたいですね?怪我してるじゃないですか。
デイナ
そうね、問題の大きな部分はあなたが解決してくれたわけだけど…
それで全部が全部解決ってわけにもいかないものね。
デイナ
いくらか残った残党や、やってきたモンスターなんかを相手していたのよ。ふぅ…とにかく、お疲れさま。
この後の面倒事は、帝国のお偉い様方が処理してくれるわ。あなたはゆっくり休んでちょうだい。
デイナ
……。
デイナ
ありがとう。また、大きな借りができちゃったわね。
【プレイヤー】
いいえ。私は…
デイナ
これからも仲良くしてくれると嬉しいわ。きっと、まだまだ長い付き合いになるでしょうし…ね?
【プレイヤー】
…そうですね、デイナさんの言う通りです…これで全部が終わったわけじゃない…
デイナ
ああ、そうだった…この間妹を助けてもらったことへのお礼もまだだったわね。
ごめんなさいね、あなたが出発してから聞いたものだから…
【プレイヤー】
妹…ですか?
デイナ
ええ、魔法学園ジェレニスでの出来事は覚えてるわよね?あそこの生徒会長、シエナはあたしの妹よ。シエナ・ダン・シルバリア。
【プレイヤー】
ああ、そうです!誰かに似てると思っていたんですよね…え、待ってください…
ダン…シルバリア…?その名前って…
デイナ
あら?まだ知らなかった?
デイナ
……え、本当に…?
【プレイヤー】
…知りませんでした。
デイナ
…ふふっ…あはは!そっか…そっかぁ…あはははは!あなた、本当に面白いわね。
はぁ…さぁ、疲れてるでしょ?シルバーイージスで少し休んでいきなさい。
…ふ、ふふっ…
デイナ
そうそう、ゼリックが作った料理もたくさんあるわ。
しっかり食べてしっかり休むこと。いいわね?
【プレイヤー】
はい。わかりました。正直…疲れているのは本当なので、少し休みますね。
…また、今度ゆっくりと話しましょう。
デイナ
ええ、今度…しっかりと話し合いましょうか。
【プレイヤー】
それじゃあ、シルバーイージスで休んでいきますね。
【プレイヤー】
(途中から何か違和感が…デイナさんの言う通り、早めにここを出てシルバーイージスに向かおう)
デイナ
……。
デイナ
ふぅ、これだから姉さんの持ってくる仕事は嫌なのよね…
とはいえ、こうしてあたしが生きていられるのも姉さんのおかげなわけで…
ほんと…我ながら面倒な人生だわ。
デイナ
さて…そろそろ時間ね…
デイナ
……。
デイナ
……。
デイナ
お待たせしました。
デイナ
カズノさん。
(都市の奥の暗い影からカズノと呼ばれた者がゆっくりと歩いて来る。)
カズノ
……。
デイナ
ジェリルさんに依頼された蛇の一部を見つけました。
イーストランドのジスク領地。詳しい場所はこっちに書いてあります。
カズノ
世話になったな…
デイナ
まあ、どうせ姉さんはすでに知っているんでしょうけど…
カズノ
約束は守ろう。
デイナ
ありがとうございます。それにしても、羨ましいですね。
アガシュラの契約を言い訳に…
デイナ
…あら、もういない…いやね、愚痴のひとつくらい付き合ってくれてもいいんじゃないかしら…。
デイナ
……。
デイナ
あたしも少しは休まなくちゃね。また何が起きるかわからないもの…