シエナ
先輩！
本館にいる生徒達と先生、招待客は退避させました。
ソレイユ
わたくしも修練館にいる方たちは大方退避させました。
シエナ
ですが、呪いの影響を受けた生徒達は……無理でした。
私の力不足です……。
ソレイユ
シエナ様、仕方のないことです。
一息ついて、他の方法を探してみましょう。
シエナ
はい、先輩。
ええと…こんな状況でお願いするのもどうかと思うんですが、気楽に「シエナ」と呼んでいただけませんか？
ソレイユ
うーん、それは難しいですわ。
高貴な方を呼び捨てにするだなんて。
シエナ
…では、仕方ないですね。
お姉様に言って……。
ソレイユ
…ハッ、お待ちください！
シエナ様のお望み通りにお呼びしますので、それだけは……
シエナ
先輩、私の名前は「シエナ」です。
よろしくお願いしますね！
シエナ
名前で呼んでくれてありがとうございます。
話し方ももっとフランクで全然いいと思うんですけど。
ソレイユ
……まずは呼び捨てに慣れることから、始めさせていただきたいですわ。
ソレイユ
わたくしはもう一度学園を確認してみます。
まだ退避しきれてない方がいるかもしれません……。
ソレイユ
シエナはここに待機して、もしお客様がいらしたら、今日のところは帰っていただいてください。
シエナ
はい！
待機している間、呪いを解く方法がないか私も調べてみます。
シエナ
これは単純ないたずらではないわ。
誰かが意図的に呪いを忍ばせたみたいだけど…一体誰がそんなことを…？
シエナ
賢者の塔がこんなことをする理由なんてないはず……。
【プレイヤー】
あのう……すみません、ちょっといいですか？
シエナ
！！！！
び、びっくりした！
だ、誰ですか…？
【プレイヤー】
ここは魔法学園ジェレニスですよね？
学園祭に来たんですけど……。
シエナ
こんにちは！
魔法学園ジェレニスの学園祭「ダフネ」へようこそ！
（…いけない、さんざん練習したから、口が勝手に…）
【プレイヤー】
よかった！
遅れてしまったかと思って、心配だったんです。
シエナ
来ていただけて嬉しいです。
でも、どうしましょう？実は…今回の学園祭なんですが、諸事情により、中止になってしまったんです。
【プレイヤー】
えっ、そうなんですか？
せっかく招待状が来たのに残念だな……。
シエナ
（シエナが【プレイヤー】の招待状を見て驚く。）
【プレイヤー】
えっ！？
私、なんか変なことを言いましたか？
シエナ
いえ、ごめんなさい。
他のことを考えていました。神の使い…ということは、イーストランドのジュード王国を救った英雄、【プレイヤー】様、ですよね？
【プレイヤー】
はい。
英雄かどうかはわかりませんが……。
シエナ
でしたら、私のお願いを聞いてくれませんか？
それも、今すぐに。
【プレイヤー】
えっ？
はい。難しいことじゃなければいくらでも。
シエナ
ジェレニス坂の方で、変なものに出会いませんでしたか？
彼らがこれ以上外に行かないよう、食い止めて欲しいんです。
【プレイヤー】
わかりました。
ではすぐ行ってきます。