シナリオクエスト

イリスの不安(4)

黒月姫
こんなに堂々と侵入とは!ここがどこだと思っている!?
黒月姫
(姫が【プレイヤー】に弓を向けている。昔会った時より、気迫を感じる。)
【プレイヤー】
よかった、姫様。元気になったようで……。
黒月姫
何を言っている?私は元々元気だ。それよりお前は誰だ?私のことを知っているのか?
黒月姫
アオイチの住人ならいざ知らず……お前は一体誰だ?
黒月城主
なんの騒ぎかと来てみたら、君なのか。
久しぶりじゃないか。元気だったのか?
【プレイヤー】
城主様、お元気でしたか?
黒月城主
おかげさまで元気だ。姫も…。
君の活躍ぶりは風の噂で聞いていたよ。
黒月姫
お父様、この人をご存知なんですか?勝手にここまで来たんですよ。普通の人ならここに来ようとは思わないはずです。
黒月城主
娘よ、この人は君の恩人だよ。
ミッドガルドで……。
黒月姫
はっ、そうだったのですね。申し訳ありません。どう感謝をすればいいのでしょう。
黒月姫
あの時は誰が助けてくださったのかもわからなくて。泊まる場所を教えていただければぜひお礼を……。
黒月城主
娘よ、あの人と俺で話があるんだが、少しだけ席を外してくれないか?
黒月姫
はい、わかりました。
【プレイヤー】
…それで、お話とは?
黒月城主
ああ。私の娘の記憶についてだ。
黒月城主
姫が見当たらず探していた時、ミッドガルドで酒場を営んでいるシノが姫を連れてきた。
黒月城主
瞳の虚ろさが全てを語っていた。
姫は家族と黒月城のこと以外、何も覚えていない。
黒月城主
長い時間一緒にいたジョアンのことも覚えてないようだった。
黒月城主
言葉通り、記憶を失ってしまった顔つきをしていたんだ。君の様子だと、全てを知っていると思ったんだが。
【プレイヤー】
……。
【プレイヤー】
(記憶を失ってしまった顔つき……?)
黒月城主
姫がアオイチを離れる前、住民の一人が君が姫に会ったと教えてくれた。
黒月城主
姫が選択した結果だから。
俺の娘はいつも正しい選択をするからその時もそうしていたのだろう。
【プレイヤー】
…城主様、お話の途中申し訳ありません!
ちょっと思いあたることがあって。すぐ戻ります!
黒月城主
おお、その表情だと、何かいい方法があるようだな。
【プレイヤー】
はい、絶対とは言えませんが、もしかしたら少しは役に立つかもしれません。