【プレイヤー】
はい、お借りしていた力はレトゥム国王を倒した瞬間、全て消えてしまったようです。
【プレイヤー】
今回は、本当にお世話になりました。私はもう戻ります。まだやるべき事が残ってまして…
ラピデム
ふぉっふぉっ…たまに遊びにおいで。美味しい食べ物でも用意しておくから。
ラピデム
…待てよ、もしかして君、あの子みたいに食べたりしないだろうね?
【プレイヤー】
いやいや、さすがにミールほどは食べませんよ。また来ます。そしたら昔の話を聞かせてください、できる事は手伝いますから。
ラピデム
わかった。ではまたな、人間よ。…わしは動けないからここでお別れだな。
ラピデム
それより…君はもしかして記憶を失ったことがないかい?…そういう顔をしてるようだ。
【プレイヤー】
えっ、…そんな覚えはないんですけど、最近よく言われますね。
ラピデム
もしかしたら、わしが君の役に立てるかもしれないな。興味があるなら話を聞いてみるといい。
ラピデム
強要するわけではない…時間がある時に訪ねてくれ。
【プレイヤー】
ありがとうございます、ラピデム様。
【プレイヤー】
また眠らないように、気を付けてくださいね!また来ます。
ラピデム
(ラピデムの視界から【プレイヤー】の姿が消える。)
ラピデム
おやおや、この不吉な臭いはどうしたことだ…アガシュラか?…臭いが濃いということは…ふぅむ。
ラピデム
そろそろ、出て来てはどうだね、ジェリル?
ラピデム
(ラピデムに名前を呼ばれた少年がゆっくりと歩み寄る。)
ジェリル
久しぶりだな、じじい。だが、狡猾なのは俺じゃなくてじじいの方じゃないのか。
ラピデム
ふぉっふぉっ…お主にはじじい等と呼ばれたくないな。同じく年を取った者同士じゃないか…それより何を企んでるんだね?…数百年ぶりに。
ジェリル
じじい、存外に俺のことを知らないんだな。
ラピデム
お主が中途半端なアガシュラとは違う…ってことであれば知っているぞ。
ジェリル
まぁいい、確認したいことがあるんだ。…じじい、女神と話してた「罪人」ってなんのことだ?…まぁ、本当に知りたいのは別の事けどな。
ラピデム
お主…どこまで聞いていたんだね?そして聞きたい事とはいったいなんだ?
ラピデム
…待て、異世界…だと?まさか「ア……エル」のことか?!
ジェリル
じじい…何か知っているようだな。少し探りを入れてみたんだが、ビンゴか。ハハハッ、相当慌てているようじゃないか。
ラピデム
わしは知らないし、お主も知らない方が良い。…実際わしも多くは知らないのだ。
ジェリル
ふっ、何を言うんだ…太初の昔から世界を見てきた精霊に知らないことがあるわけないじゃないか?ハハ、まぁ、その反応だけで充分さ、あとはもう待つだけだ。
ジェリル
さあ、じじい、俺にどうして欲しい?…はぁ、しかし女神が救った精霊を殺すわけにはいかないかな?
ジェリル
そうだ、プレゼントをあげよう。俺がここに来たことなんてすぐに忘れてしまうくらいの小さな夢を…ね。
ジェリル
(ジェリルが笑うと、ラピデムはその動きを止めた。)
ジェリル
じじいのおかげで、罪人が「ア……エル」と関わってるってことまでわかってとても満足したよ。
ジェリル
じゃあな、じじい。楽しかったよ。達者でな。
ジェリル
(笑みを浮かべたジェリルがどこかに消える。)
ラピデム
おや…変な気分だな。誰かが来てたのか?いやはや…しかし、わしはまた眠ってしまっていたのか?うむ…そういうわけではなさそうだが。
ラピデム
…ふむ、よくわからないな。まぁよい、山の子供達は元気だろうか?皆を呼んでみるとしようか…。