マルバス
信じられん…この俺が負けた…だと?それも矮小な人間ごときに…
【プレイヤー】
まだだ…まだ私の質問に答えていない。勝ったら答える約束だろ?
【プレイヤー】
悪魔が敗北を認めるなんて…「悪」を自称する存在にもこんな奴がいるんだな…さあ、これを見てくれ。
【プレイヤー】
この魔石について知ってることを教えてほしい。奈落の間の入り口で見つけたんだ。
マルバス
アガシュラの術式を持つデイモス教団の魔石か…面白い物を持ってるじゃないか。これが奈落の間の前に落ちていただと?
マルバス
俺はシャイニックがかけた束縛の呪いのせいで、奈落の間からは一歩も外に出られん。これが奈落の間の前に落ちていたとは…にわかには信じられんな。
マルバス
アガシュラ…奴らが何かを企んでいるのは間違いないだろう。悪魔でもないのに悪魔たらんとする奴らだ。不思議ではなかろう。
【プレイヤー】
そうか…そういえば、あの亡霊として現れた魔法使いは誰なんだ?
マルバス
…遥か昔、イーストランドの暗黒戦争でジュード王国を守った英雄「イクシオン」を知らんのか?
【プレイヤー】
私は外から来た人間だから知るすべもない。どこかで聞いたことはある気がするけど…ああ、ルーメンで聞いたんだ。
マルバス
イクシオンはデイモス教団から王国を守るために、手段を構わず実施した人間だ。あれは悪魔である俺から見ても狂っていた。
マルバス
自分の名誉を守るために、結局デイモス教団と同じような選択をしてしまった。
マルバス
子供達に強制的に魔力を注入し、闇の「束縛」で戦場へと駆り立てたのだ。
マルバス
呪いの一種だ…デイモス教団でもその力には注目していたらしい。
マルバス
そして、死んだ者達の魂は悪魔に喰われてしまった。ああ、俺も結構な魂を喰ったな…その点についてだけはイクシオンに感謝している。
【プレイヤー】
そんな魔法使いがなぜ英雄と呼ばれているんだ?ジュード王国はその事実を知ってるのか?
マルバス
知らんだろうな。無知な人間共は、その事実を知ったとしても認めんだろう。悪魔であるこの俺が保証する。
【プレイヤー】
…黙れ。それでその子供達はどうなったんだ?
マルバス
ふん…気になるみたいだな。いいだろう…イクシオンが強制に注入した魔力は子供達を暴走させ、死へと導いた。
マルバス
戦争が終わっても生き残った子供達はイクシオンの手によって殺された。もう必要ない存在だからな…それがその子供達の運命だったんだ。
マルバス
だが、その中でひとりの少女だけが生き残った。彼女は赤いリボンを誰よりも愛していた…
マルバス
その子が生き残った理由は特にない。運がよかったと言えばいいのか…その子は呪いによって「死ぬことすらできなかった」のだ。
マルバス
愉しかったぞ。この俺を倒した人間よ…さらばだ。
マルバス
(マルバスが笑いながら自ら消滅を選ぶ。)
【プレイヤー】
(マルバスが跡形もなくその場から消えてしまった。全て消滅したのか、邪悪なオーラは一切残ってない。)
【プレイヤー】
ふう…もう戻ろう。シャイニックさんに聞きたいことがたくさんある。